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イタリアのハイブランド、エルメネジルド・ゼニアの秋冬の定番コレクション、「エレクタ(ELACTA)」。
310g/mの秋冬向けのほど良い厚み、オーストラリア産、スーパーファインウールで織り上げた生地の完成度は非常に高く、しなたかで光沢もあり、高級感が漂います。
そのエレクタで、秋冬に着用するブラックスーツをお仕立ていただきました。
冠婚葬祭でお使いになりますので、デザインはシンプルにシングルブレスト、2個ボタン、ノーベントになります。
ノーベントなのは、スーツの由来に理由があります。
もともと18世紀頃の英国生まれのスーツは、紳士階級(ジェントルマン)のための服装でした。彼らの存在に必要な素養の一つが「乗馬」です。
乗馬をするのにも、当時の服装マナーの厳しい世界に縛られていたジェントルマンは、スーツ姿になります。その頃のスーツのジャケットは現在のフロックコート同様に長かったのですが、乗馬が必須条件になってくると、ジャケットのフロントの裾は短く切られました。
ちなみに、紳士階級が乗馬で友人、知人宅を訪問するのは、マナー上「午前中」でした。
したがって、乗馬に邪魔な長い裾をカットされた、「カッタウェイ」と呼ばれる今のモーニングコートが愛用されるようになりました。モーニングコートの由来は、まさにモーニング=朝、着用される事が語源となります。
しかし、モーニングでもまだ、乗馬の「さばき」が悪い。そこで、邪魔なテールはばっさり腰丈でカットされるようになりました。これこそが現在のスーツの原型です。
また、馬の鞍にまたがると、これまたジャケットの裾がうまくさばけず、ヒップの中央に裂け目(ベント)を付け始めました。これがセンターベントの基本形です。昔の洋服の製作教本にはベントのことを「馬乗り」と記入してあります。
背中の両サイドにベントを入れる、サイドベンツも出現しました。
これはナイト(騎士)階級でもあった軍人を中心とするジェントルマンが、腰にサーベルを指す際に便利だったことから流行したようです。
こうしてアウターウェアとしてのスーツが、次第に今のカタチになっていきました。
一方、屋内専用で着るラウンジスーツなどのジャケットには、乗馬する必要がありませんから、ベントは切られず、ノーベントのままです。現在のタキシードなどもノーベントです。
また、タキシードやディナージャケットの腰ポケットにはフラップが付いていません。これは外に出る必要が無いから、フラップ(雨蓋)は付かない事になります。
また、タキシードに合わせる靴は原則スリッポンやパンプスです。これも外出するアウターウェアとしての紐靴が必要無いから、靴ひもの無いカタチの靴で良し、となります。
礼服のマナーというと、○×がついた一覧表などもありませが、成り立ちから考えれば、室内で着ることを前提にしたブラックスーツ、タキシードなどは、ベントは必要無し。ということになるのです。
今回オーダーをいただいた、ゼニアのエレクタのブラックスーツ、ライニングとボタンもゼニアのオフィシャルロゴ入りを使いました。
シンプルなブラックスーツですが、永く着ることを前提に考えると、ハイクオリティの生地で作っておくことは意義のある事です。
Ermenegildo Zegna ELECTA Superfine Australian Wool 310g/m
ブラックスーツ・お仕立て上りプライス(税別)
BESPOKE(フルオーダー/仮縫い付き・ハンドメイド)・・・¥245,000~
プレ・ビスポーク(仮縫い付き・マシンメイド)・・・¥176,600~
MTM(メイドトウーメジャー/パターンオーダー)・・¥116,600~
三洲堂テーラー
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