平成30年はスーツの定番スタイル、「シングル2個ボタンのジャケットにノータックのパンツ」が流動し始めた年になりました。
新潮流とは・・・
①シングル3つボタンが復活し始めたこと。合わせてサイドベンツが好まれるようになりました。
②ダブルブレストスーツのオーダーも増え始めたこと
③ノータックパンツから、2タックパンツが好まれるようになってきたこと
このほどLANVIN生地でBESPOKEのオーダーをいただいたスリーピースは、そんなトレンドをほぼ満たしたスーツです。
【お客様】
60代の議員の方です。以前から当店でBESPOKEスーツをお仕立ていただいていました。
お役職柄ダークスーツスタイルが多いのですが、ある程度の制約がある中で、少しでも個性を発揮されるよう生地やデザインを微妙に変化されています。
【ご要望】
議会や公的な場でのお仕事が中心ですから、スーツは必需品です。
もともとスマートなお客様で、3つボタンスーツを好まれていましたが、ここ数年シングル2個ボタンセンターベント、パンツはスマートなノータックで裾ダブル、というややタイト目なスタイルでオーダーされていました。
しかし、今回は冬スーツご新調の相談をいただきましたので、お打ち合わせの上トレンドを意識した3つボタンのスリーピース、パンツはツータックをおススメいたしました。
【生地選び】
今まではゼニアやスキャバルなどのカッチリした印象の生地で、スーツをお仕立てされてらっしゃいました。今回は少しモダンで遊び心があり、かつシックな(笑)印象を、ということで、ランバン(LANVIN)の生地をお選びいただきました。
ランバンのスーツ生地は、フランスのブランドらしく小気味よいシャープなお洒落感があります。
ベースがやや明るめのネイヴィーにシャドウのウィンドウペンが入った、ランバンらしいスーツになりました。
【デザインとオーダー手法】
・・・今まで通りのBESPOKEで、新トレンドを意識いたしまして、
ジャケット・・シングルブレスト3つボタン、中一個掛け、サイドベンツ
ウェストコート・・6個釦、背中尾錠付き
トラウザー・・・2タック、裾はカブラ付き(ダブル)
全体的にはスマートなシルエットになる様に心がけました。
【オプション】
ボタンとライニングは、LANVINオフィシャルのロゴ入りをお選びいただきました。このランバンの本水牛ボタンは人気があり、別ブランドの生地でもボタンのみお選びいただく方もいらっしゃいます。
【心掛けたポイント】
人前に出る際に信頼感ある印象を持たれなくてはいけません。
スクエアで端正な肩の作り、バストからウェストを絞った端正でクラシックなフォルムを心がけてお仕立しました。
【お客様のご感想】
もともと3つボタンがお似合いで、お好きだったのでとてもしっくりお似合いになりました。パンツの2本のプリーツも久々ですが、裾を絞ったテーパードで若々しくなったとのご評価でした。
新年早々街頭演説で着初めされるとのことでした。
【三洲堂テーラーから】
ランバンは「大人のお洒落感」ある生地をリリースしています。お客様のお立場からあまり派手にはできないけれど、スーツをご新調される楽しみをお感じ頂けるように、生地やデザインで新しいトレンドを意識してお仕立しました。
来年は選挙などもありそうですが、このスーツが少しでもお力になればありがたいです。
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