かつて20代の私が毎日のように通っていた、西新宿の「思い出横丁」(通称しょんべん横丁(失礼!))の商店街にあった男くさいサングラス屋の店頭には、「死ぬまでに一度はかけたいサングラス」というコピーが書かれた看板が置いてありました。
残念ながら私は近眼で要眼鏡等ということもあり、サングラスをこの歳になるまでかけたことがありません。なので最近ひしひしとあの看板のフレーズを思いだすのです。死ぬまでにサングラスかける事あるのかなぁ、と。
そして、私たちBespoke Tailorが冬になると思い起こすのが、今回のサングラス屋に近いコピー、「男なら一度は着たいフラノのチョークストライプ」です。
もちろん私の作なのですが、フランネルのチョークストライプのスーツは、ほとんどの男性をマニッシュに、かつ嫌みの無いエレガントな姿に導きます。
このフラノのチョークストライプの魅力とは何なのでしょうか。起毛のかかった温かいフランネル生地は冬の寒さを防いでくれます。そして温かみのある生地にチョークで引かれたかのようなストライプは、胸からズボンの裾までしっかりと線が落ち、どんな体型の男性でもスマートに見せてくれます。
このスーツが似合っている有名人は英国首相ウィンストン・チャーチルでしょう。
彼が愛したBespoke Tailorはサヴィル・ロウのヘンリー・プール。現役時の冬の装いは、ほとんどヘンリープール作フラノのチョークストライプだったようです。
このほどこの魅力的なスーツをオーダーされたお客様は、ヤング・ジェントルメン(Young gentlemen)すなわち昔の英国海軍では「士官候補生」といわれたような若い方です。
6個ボタン、2個掛けのヴェリークラシックなダブルブレステッドのジャケットは、チェンジポケット付きでサイドにベンツを切りました。
ダークグレーベースのフランネルに2センチ弱のチョークストライプが引かれています。やや幅広なストライプは体格のいい方にもピッタリです。
チェンジポケットはブリティッシュ・スタイルの特長ですね。
腰回りが締まります。
ボタンは本水牛のダークブラウンの艶消しをお選びいただきました。
ライニングも英国伝統柄の「ブラックウオッチ」をお選びいただきました。見えないところにもこだわる・・・大切なことです。
記念写真をいただきました。
お客様のお隣のヤング・ジェントルマンは、スリーピースのシングルブレスト3つボタンスーツをお仕立てされました。
お身体がスリムですから、このお客様のスーツはボディに着せる事が出来ませんでした。
スリーピースがとてもお似合いになる若いお二人。
写真公開OKとのことで、掲載させて頂きました。
これから様々なシーンでスーツを使う事も多くなるでしょう。
そんな機会にお二人のスリーピースが最大限のサポートをしてくれる事でしょう!
ご愛用いただけますとありがたいです!
ダブルブレスト・スーツ お仕立て上りプライス(税別)
生地: カノニコ(イタリア) 340g/m pure wool
Bespoke (フルオーダーメイド)・・・¥195000〜
パターンオーダーメイド・・・¥88000~