映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald)』が11月23日より公開されました。
ハリーポッターシリーズのスタートが少年時代だったこともあり、映画の服装では、魔法学校のケープやポンチョなどが話題となりました。
初作品が大ヒットすると、ケープのオーダーも舞い込んだ思い出もあります。
この「ファンタスティックビースト」シリーズは、何しろ主役が俳優エディ・レッドメインなのでファンも多く、話題になり一作目もヒットしました。
エディ・レッドメインは今最もスーツスタイルが似合う俳優です。
この作品でも白シャツに細めのボウタイ、茶色のドニゴールツイードのスーツを着て、明るい栗色のウェストコートを中に入れ、シングルのオーヴァーコートを羽織っている姿は、いかにも「英国生まれの魔法使い」というイメージにピッタリです。
シングルのアルスター風コートは、凹凸がありブークレ調のモコモコした生地を使っています。昨年当店でもこのような生地でマントのオーダーをいただきました。ナポリの生地商「カチョッポリ(Caccioppoli)」から仕入れたこの生地、表情が豊かで温かく最高の仕上がりでした。
さて、こんなツイーディーなお洋服の重ね着こそ、ダウン全盛の現代においても、とてもエレガントに見えますね~。そりゃレッドメインが着れば何でも似合うって?
いやいや、ある程度の大人ならみんな素敵な装いになりますよ!
今日ご紹介するハリスツイードのジャケットは、冬の到来とともにクローゼットから出現する。まさに魔法ような冬服です。
なぜなら、シャツにネクタイでも、ハイゲージ二ットをインナーに入れても、パーカーの上から羽織っても、太ゲージの手編みのセーターを入れても、ハリスツイードならたちどころに馴染むからです。
シングル3つボタン中一個掛け、サイドベンツの文句ないツイード生地ならではのデザイン。
数あるハリスツイードの色合いや柄の中でも、最も伝統的なグレーのヘリンボーン(ニシンの骨の意味・日本では「杉綾織」)でお仕立されました。
こんなハリスツイードのジャケットには、アウトポケットが似合います。やはり選ぶならアウトポケットか、チェンジポケット付きスラント(斜め)ポケットでしょう。
背中のベントはやはりサイドベンツがしっくり似合いますね。
ボタンは本水牛、ライニングはキュプラの茶色でシックに合わせてみました。
遠いスコットランド北部アウターヘブリディース諸島の島々で、島民たちにより織られる「ハリスツイード」。冬を迎える今頃は、冷たい北大西洋の風がごうごうと吹きわたっていることでしょう。
そんな島民たちの身体を冷たい風から温かく護るジャケットやコート。
そんなことを思いながら私たちはハリスツイードの風合いと着心地を楽しみたいと思います。
ハリスツイード Harris Tweed 490g/m pure wool
ジャケット・お仕立て上がりプライス
BESPOKE(フルオーダー・仮縫い付きハンドメイド)・・¥152000
Pre BESPOKE(仮縫い付き・マシンメイド)・・¥98500
パターンオーダーメイド・・・¥68500