メンズスーツ業界では、210~240m/gほどのノーマルな織りの夏向けスーツ生地のことを昔から「トロピカル(TROPICAL)」と称します。
業界での略称は単なる「トロ」。
トロピカルは語感からも「熱帯の」という意味がストレートに伝わります。
しかし、今では英国のエア・ウール(AIRWOOL)や、ゼニアのクールエフェクト(COOL EFFECT)、REDAの「アイス・センス(ICE SENCE」、Taylor & Lodgeの「アイス・モヘア(ICE MOHAIR)」、ミユキ毛織の「シャリック(SHALICK)」など、夏用スーツ生地が多数開発されました。
現在では業界の「トロ」は本来の「TOROPICAL」とは違い、合服の次にウェイトが軽い春生地の総称となっています。
ゼニアの夏向けライトウェイトウール、その名も「トロピカル(TROPICAL)」は、230g/mの上質サマーウールを使った生地です。ゼニアの生地コレクションでは「エレクタ」や「ハイ・パフォーマンス」「トロフェオ」とならび、最も古くからあるコレクションラインです。
このほどトロピカル生地で仕立てたスーツは、BESPOKE(フルオーダー:仮縫い付きハンドメイド)のレディーススーツです。
ここ九州の熱帯性気候の中で着用できる夏服をご検討されてらっしゃったお客様の目に留まった生地がこのトロピカルのグレーストライプでした。
夏服らしく「背抜き」仕立てにさせていただきました。
パンツスーツでお仕事をされるお客様から、当店のパンツ(トラウザー)はスッキリとしたデザインであり、かつとても着心地が良い、とのご評価をいただきました。ありがたい事です!
フロントカットもあえて英国風にラウンドを少なめにして、余裕を持ったデザインでご着用頂いています。既製品のレディスジャケットのほとんどがウェストを過度に絞りすぎて、やや窮屈な作りです。
BESPOKEはそこが自由に出来るので、女性のお客様の人気があるのも当然と思います。
お客様と記念写真を一枚。
残念ながらお顔はNGとのことでしたが、
明日からでも早速お仕事にご着用されるとの事でした!
Ermenegildo Zegna TROPICAL 230g/m Superfine Australian Wool
スーツS上下・お仕立て上り金額(税込)
BESPOKE(仮縫い付きハンドメイド)・・・¥214000~
SARTORIA(パターンオーダーメイド)・・・¥99800~