昨年当店ではダブルブレスト・スーツのオーダーは、全スーツの5%ほどでした・・。
どうにも、日本ではこの数十年「ダブル」が「バブル」のイメージと結び付けられ、なかなか流行しないのが現状です。
しかし、このWEBサイトでも何度か取り上げた映画「キングスマン」で英国のスパイがほぼ全員ダブルブレストのスーツ姿だったりで、ダブルを見直す雰囲気が感じられます。
メジャーなプレタブランドやファッションマガジンでも、これからの旬のスーツはダブルブレスト(通称ダブル)と盛んに取り上げています。
ということで、それでは今求められているダブルは何だろう?と考えました。
その答えは、バブル期の明るい色、肩幅の広いダブダブのソフトスーツ(死語ですね~)の正反対、すなわち身体にジャストフィットした6個ボタン2個掛けのダークスーツだと思います。
今回仕上がったスーツは、パターンオーダーでは特に珍しい正統派のダブルブレストスーツです。
生地はブラックに近いダークネイヴィー、6個ボタン×2個掛けの正統派。チェンジポケットはダブルブレストを好む英国らしいディテールです。
イタリア、カノニコ(CANONICO)社のSuper110ウールは、260g/mのスリーシーズン向けの上質な生地です。
この生地は世界的に人気があり、多くの高級紳士服ブランドも採用しています。奥深い光沢と張りが特長です。
肩パッド入りの正統派スクエアショルダーでサイドベンツ。マニッシュながらイタリア的バルカポケットや袖ボタンの重ね付けなど、流行も取り入れていて見た目のイメージをクールなものにしています。
ボタンは本水牛の艶消し、ライニングは綺麗な光沢あるキュプラのブラウンをお選びいただきました。こちらも意外性があって、着用する際の愉しみになりそうです。
ダブルブレストの流行は気候にも左右されます。
この冬は特別に寒いので、身体を覆い温かみのあるダブルブレストはとてもありがたい存在です。
CANONICO(ITALY) Super110`s WOOL 260g/m
スーツW上下お仕立て上りプライス(税別)・・・
パターンオーダー・・・¥74,800~(W加工賃4000円込)
フルオーダー(仮縫付ハンドメイド)・・¥188,000~(W加工賃10,000円込)
ダブルはねえ~・・・と敬遠される皆さま,
私もこのように愛用しています(笑)
ぜひご挑戦してみてはいかがでしょうか?