一口に「黒」といっても、黒なりに様々な色調があります。
明るい黒から墨の様な漆黒、赤みのある黒から青や緑がかった黒などなど・・・
黒の表記で有名なフレーズは、英国の詩人ディラン・トーマスによる一節があげられます。
・・・・STARLESS and BIBLE BLACK
「・・・・空には星も無く荘厳なほど黒い」
後にこのフレーズはプログレッシブロックバンド、「キング・クリムゾン(king Crimson)」のアルバムタイトルにもなりました。
日本人が昔から好む「黒」はどちらかというと「漆黒」や「墨黒」のような、光を反射しない本格的に黒い色合いです。
最近はブラックスーツといえど、英国やイタリアのミル(織物工場)では、ノーマルなウーステッド生地の色のバリエーションとして「黒」を提供してきましたので、日本人的な感覚でいえば、これが黒?という明るい生地も多数流通しています。
そんな潮流に棹を差し(笑)日本人的な深く暗い「黒」の生地コレクションが、エルメネジルド・ゼニアの「ディープ・ブラック(DEEP BLACK)」シリーズです。
向かって右端がDEEP BLACKです。
他と比較して黒い事が判ります・・・。
このほど、このディープ・ブラック生地でお仕立てしたフォーマルスーツが完成しました。 シングル1個ボタンのタイコ(=付け合わせボタン)ボタン。ピークトラペル、ノーベントの正統派フォーマルデザインです。
生地はDEEP BLACK NEROシリーズの中でも、 250g/mというオールシーズン向けのウェイトです。真冬でも着用できるよう スリーピースでお仕立てをいたしました。
張りとコシがあるDEEP BLACK生地は、立体に仕立てが向いている生地です。
肩のラインもシャープなシルエットが出せました。
ピークトラペルはフォーマル性が最も高くなる衿のデザインです。
パーティーシーンなどではエレガントで優雅な雰囲気になります。
ボタンとライニングは、ブラックのプレーンをお選びいただきました。
厳粛なセレモニー時の着用も考えての選択です。
ブラックスーツは並んで記念写真を撮ると、生地の質と仕立ての良しあしが一発で判ります。
しかもブラックスーツは次々と変えていくものでもないので、せっかくなら上質な生地と、いい仕立ての服が欲しいものです。
そんな皆さまにディープ・ブラックをおすすめいたします!
エルメネジルド・ゼニア(Ermenegildo Zrgna)
DEEP BLACK スーツS上下・お仕立て上りプライス(税別)
BESPOKE(仮縫い付き・ハンドメイド)・・・¥265,000~
SARTORIA(パターンメイド)・・・¥135,600~