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【新作品】新しいジャケットはナポリ・スタイル

2017年9月20日

イタリア南部のナポリ市は1950年代から鹿児島市と姉妹都市として友好関係があります。

鹿児島市内には「ナポリ通り」という中央緑地帯付きの片側3車線の立派な大通りが、鹿児島中央駅の正面から市中心部へ真っ直ぐに通っています。鹿児島市民ならナポリと姉妹都市だという事実を皆知っています。

 

 

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一方のナポリ市民は、鹿児島市と姉妹都市であるということはおろか、鹿児島市がどこにあるかも判らない人が圧倒的です。まあ、古代からの景勝地で有名であり世界中にその名を知られた都市ですから、いたしかたないのでしょう。

ちなみにナポリ市にも「Via Kagoshima」すなわち「鹿児島通り」という小さなカーブした坂道が存在しています。この「鹿児島通り」なかなか良い雰囲気です。

 

 

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イタリア的クラシックなメンズファッションの聖地でもあるナポリは、服飾に関わる様々な手仕事が職人たちに代々受け継がれている街でもあります。

 

 

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今回仕立てたジャケットは、ナポリ風にしました。

といっても、ナポリ的に最も手をかけたポイントは、上襟(カラー)と下襟(ラペル)を結ぶ線、すなわち「ゴージライン」の切り上り角度です。

 

 

 

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全体のフォルムは、3つボタン中一個掛けです。

ラペル幅は9.5センチと幅広で、先程説明したゴージラインは首の付け根より背中の方に向かって引かれているように見えます。

 

 

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このネックの高く奥深いポイントから幅広の襟を形成する「Vソーン」こそナポリスタイルの要点です。

細身のラペルが好きなモダンジャケットの愛好者からすれば、ずいぶんドメスティックな表現だと思うほどのラペル幅です。

 

 

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ただし、肩の付け方はいわゆるマニカ・カミーチャというシャツ風ふらし袖ではなく、あくまでもクラシックな正統派のスクエアショルダーです。

 

 

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生地はゼニアのエレクタ(ELECTA)です。340g/mのしっかりした打ち込みのベージュの柄物です。この生地は少し前のストックで、なかなか売れずにいたものです。

 

しかし、ヘリンボーン柄の境目に交互に色違いのストライプを入れて織っているなど、とても凝った生地です。

 

 

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ボタンは本水牛の艶消しを選びました。

ライニングは明るめのベージュです。

 

 

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試着してみました。

今回は衿芯も柔らかいものを使いました。ネックにソフトに乗り包まれる感じがします。

 

 

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この生地をスーツとして仕立てましたが、ジャケットは替上衣としても使えそうですね。

 

 

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仕立てた水迫は今年3年目、23歳の優秀な裁縫士です。

初めてジャケットを仕立てました。

各パーツはちんと縫われ、芯据え、肩入れ、袖付け、全体の仕立ても時間をかけて丁寧にしっかりと仕事をしています。

 

 

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これから様々なジャケットを仕立てていくと思いますが、このナポリ風デザインとともに、いつまでも記憶に残る一着となりました。

 

 

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三洲堂テーラーのBESPOKスーツは、対話をしながら、お客様、店舗スタッフ、職人の三者で一着のスーツをお仕立てします。

 

三洲堂テーラーのドアーはお客様に広く開いております。

ぜひお気軽にそのドアーを押して下さい! 奥深いBESPOKEの世界へ進む一歩です・・・。