当店とロロ・ピアーナ社との付き合いは古く、1990年代にロロ・ピアーナジャパンという日本法人が設立される前、先代の店主の頃からイタリアより生地を輸入していました。
私も約18年前に北イタリアのヴィエラ地区の小さいけど風光明媚な街、クアローナにあるロロ・ピアーナの本社と工場を訪問させていただきました。テキスタイルデザイン部門のスタッフが様々な色糸を組み合わせて、熱心に生地の色柄を調整している様子、ファクトリーの最先端の織機、カシミアの起毛工程に今でも「アザミの実」を使っているところなど、大変勉強になりました。
毎シーズンその美しい生地コレクションを使い、スーツやジャケットをお仕立ています。そしてこの秋冬も新しい生地コレクションバンチブック(見本帳)が5つラインナップされました。
早速ご紹介しましょう。
1.PROPOSTE ABITI(プロポステ・アビティ)
シーズン限定のお薦めスーツ生地。旬の色柄が多く採用されています。
今シーズンもスーツ生地ながらチェック柄が多く、すこし甘めのジャケットのような色合いと織りのスーツ生地をラインナップしています。
4PLYながらなめらなか手触りのDREAM TWEEDや、ウールにシルクとリネンを混紡させたヴィンテージな色柄など、ロロピアーナらしい楽しくなるスーツ生地コレクションです。
昨年お仕立てしたDREAM TWEEDのスーツです。
立体感のある美しいフォルムに仕上がっています。
2.PROPOSTE GIACCHE (プロポステ・ジャッケ)
シーズン限定お薦めのジャケット生地コレクションです。
ここ数年人気のブークレ調の立体感ある生地から、チェックを複数重ねて複雑な表情を演出する柄物など、今年もため息の出る美しい生地が揃いました。
秋冬生地らしくウール+カシミア、それにシルクをブレンドさせた、ロロ・ピアーナの秋冬定番生地も豊かな色合いです。インナーにはワイシャツではなく、ニットが欲しくなってきます。
早く本格的な秋が到来してほしくなる生地コレクションです。
こちらは昨シーズンのプロポステ生地を代表するグレイッシュなレンガ色のチェックジャケット。大変人気のある生地でした。
3.WINTER TASMAIAN (ウィンター・タスマニアン)
Super150`s WOOL 340g/m
「防寒性を保ちつつ着用時の重さを感じさせない」ロロピアーナを象徴する秋冬向けスーツ生地コレクションです。冬の高級スーツの代表格です。
美しい光沢とドレープを発するウィンタータスマニアンですが、プレーンな無地だけではなく、このピンストライプコレクションは非常に人気のあるストライプ生地です。間違いなくエレガントでクラシックな装いが完成します。
ダークネイヴィーのウィンタータスマニアンで仕立てたスーツです。
まさに「壇上の服」。今この瞬間、トランプ大統領だろうが習近平だろうがメイ首相に面談することになっても全く臆することなく振舞える(笑)スーツです。
4、BLAZERS(ブレザーズ)
極上のカシミア原毛を紡ぎ、表面に特殊なフィニッシングを施すことで、240g/mのウェイトでビーバーを表現する上質ブレザー生地を始め、ウールドスキンやベイビーキャメルなどの極上素材をブレザーコレクションとしてUPしています。
生地名称のBACTORIANは、「ふたこぶらくだ」が由来です。西アジア、ペルシア東部のバクトリア地方を想起させるロマンチックな生地コレクションです。
秋冬で一着は欲しいキャメル色のブレザー。
自分も周囲も明るくする素敵なお洋服です。
5.CASHMERE WISH (カシミア・ウィッシュ)
極上のSuper170(!)ウールにカシミアをブレンドした、ロロピアーナ社今シーズン一押しの贅沢スーツ&ブレザー生地です。
普通のピュアカシミアよりもソフトでぬるっとした手触りの極上生地です。
この生地ではありませんが、昨年はウール&カシミアのブレザー+ベストをコーディネートしてお仕立てした事例が2,3ありました。様になるお洒落な組み合わせです。
・・・・ということで簡単に今シーズンの新コレクションをご紹介しましたが、実は秋冬物は写真のように多数の継続生地バンチも揃っています。
8月中なら「プレセール」で、オーダーお仕立て上りから一割引になります!
極上のロロピアーナ生地コレクション。ぜひ実際に見て触れて下さい!
いままでの生地の概念を崩す、上質な生地が並びました!
皆さまのご来店を心からお待ちしております!!