ナポリのマーチャント(生地商)、カチョポリ(Caccioppli)は1920年創業。イタリアでも老舗の生地問屋です。現在創業者から4代目が第一線で経営しています。
ナポリはここ鹿児島市の姉妹都市です。ヴェスビオ山と桜島という活火山の周辺に位置していることで、鹿児島市が「東洋のナポリ」と」呼ばれている(!)ことから、交流が始まり1960年に姉妹都市となっているようです。
鹿児島ではナポリが姉妹都市と知らぬ人はいません。何しろ鹿児島中央駅からまっすぐ伸びる大通りが「ナポリ通」と呼ばれている位です。私も小学生の頃からナポリのことは知っていました。ただし、ナポリの人はほぼ鹿児島のことは知らないらしいらしいです。知り合いのナポリ出身のイタリア人も全く知りませんでした・・。
どうして、姉妹都市のことを持ち出したかと申しますと、カチョポリ社のブランドマークがこのデザインだからなのです。
取り扱っている生地も、いかにも南イタリアきってのお洒落なオヤジの街、ナポリらしい様々な色と柄がコレクションされています。最近ではコーデュロイ生地を取り寄せしましたがこれもまた多様な色が揃っていました。
その中でもジャケット生地バンチ(見本帳)には、楽しくなる生地が満載されています。そのうちの一つがこのえんじ色のウール&シルク生地です。今回はこの洒落感漂うナポリの生地でコンフォートジャケットを一枚仕立で作りました。
シングルブレスト2個釦サイドベンツのシンプルなデザイン。
腰はパッチポケット、ついでにフロントに7mmのAMFハンドステッチを施してスポーティーな雰囲気を出してみました。
パターンメイドSARTORIAには、アリストクラツィア(ARIST-CRAZIA)という、芯一枚、肩パッドなしのコンフォートなジャケット仕様が用意されています。
肩を見ていただくと、ナポリ流ふらし袖で、袖の付け根は肩の下にギャザリングされて付けています。シャツなどの袖付けと同じ式で、日本のベテラン職人は単に「シャツ袖」と称しています。
とても軽くやわらかな袖付けです。見た目もナチュラルですね。
裏もほぼ一枚仕立になっています。
たまたま生地がダブルフェイスだったので表と裏の対比も面白く、アリスと仕立を選んで良かったです。
ボタンはイタリアらしく、本水牛の艶消しを重ね付けしました。
ボタンを4つも並列に付けますと、重い印象になります。重ね付けかさもなくば3個にしてもいいですね。
ウールにわずか5%のシルクをブレンドしていますので、独特なシルクの光沢とわずかな硬さが感じられます。そこもこの素材の面白いところですね。
Caccioppoli WOOL&SILK(300g/m)
ジャケット・お仕立て上がりプライス(税別)
SARTORIAパターンメイド・・・¥80580~
今なら合冬商品は全品10%OFF!