スコットランド北部、北海に面した小さな港町「キース」。
北部スコットランドを代表するミル(織物工場)、カイノック(Kynoch)は1788年にこの地で創業されました。
当初はリネンの一種「フラックス」を漂白し紡績する工場としてスタートしましたが、長年の事業を経て現在ではスコットランド産のウールを使ったツイード系の生地メーカーとして、ロンドンなどにも支店を持つ企業として活躍しています。
私もカイノック社の名前だけは知っていましたが、3年ほど前から当店でもスーツ生地を取り扱い始めました。特長はヘヴィーウェイトのツイード系ウールです。
今回ご紹介するスーツ生地も、395g/mという目付になり、その肉厚な存在感はいかにもスコットランド製という雰囲気が漂います。
カイノックは自社のテキスタイルのデザインの源泉について、「・・・カラフルな丘陵地帯やスコットランドの田園地帯に触発された色合いが基本であり、「自然」というパレットの上で表現される、あらゆる色を精巧に生地に織り込んでいます。生地の複雑で深い色合いはこの大地から生まれている・・・」と言っています。
このジャケットの色合いも一言では表現できません。
チャコールグレーやブラックのメランジ調な背景にブルーの濃淡のチェックを織り交ぜ、フレッシュかつ大人な雰囲気を出しています。
落ち着いた表情のカイノック生地は、実際に質感があり、昔ながらのテーラードな仕立てに向いています。
ライニングは同系色、ボタンは黒を配してあくまでもシックな雰囲気を保ちます。
カイノック生地は毎年ほとんどのコレクションが継続するようです。
日本からはるか10,000kmのかなたのスコットランド。
ぜひ当店でスコットランド北部の自然からインスパイアされた生地たちをご体験下さい。
Kynoch Scottland 395g/m purewool
スーツS上下・お仕立て上りプライス(税別)
BESPOKE(仮縫い付きハンドメイド)・・・¥189000-
SARTORIA(パターンメイド)・・・・¥85400-