かつては世の「中年紳士」のお洒落の愉しみだった、BESPOKE。
大人となった男性は、テーラーの中年スタッフや職人と会話しつつ、「生地選びや採寸」、「仮縫い着せ付け」、「完成した服に袖を通す事」などなどの経験を積み、「男の世界」へ入っていったものでした。
ところが現代は女性が目覚ましく活躍する世界。
かつての大人の男の世界であるBESOKE TAILORにも、活発な女性が進出してきています。
ということで、今回お仕立ていただいたお洋服は、
レディースであり、
三揃(スリーピース)であり、
何より二十歳の成人式用にオーダーをいただいた、
今までありえなかった(!)、スーツになりました。
素材はスコットランドの老舗ミル「Kynoch(カイノック)」社製、
380g/mのヘヴィーウェイトの英国らしいウール生地です。
ジャケットはショールカラーでエレガントにまとめました。
着丈は長めですが、ゆるみ感はほとんどなく、ピッタリとしたシルエットです。
ボタンは手製のメタル釦をお選び頂きました。
重みのあるゴールドのフレームの中にエンジ色が配色され、ライニングのエンジ色と共鳴しています。
パンツはフレア気味のすそ広がり。高めのヒールに合わせると、女性だけが到達できる「高い視線」を持つ事ができます。それにしてもスマートです!
ウェストコート(ベスト、ジレ)は、ボディをピッタリと覆い、ジャケットサイズで仕立てました。
こうしてご着用いただくと、カッコいいものです。
三揃いでご着用いただきました。
スリムなスタイルを重厚なスコットランドのへヴィーウェイトウールが一層引き立てているようです。
デザインを担当した福留理恵子と。
福留は並んで映ると身体の大きさがまるで違うので、少し控えたポジションにいます。
2度の仮縫い経て、ご満足頂けるスーツが完成しました。
成人式だけではなく、様々なシーンでご愛用頂けるとありがたいです