早くも英国からスコットランド、アイルランドのツイード生地バンチブック(見本帳)が入荷しています。
定番のハリスツイードに加え、一昨年から人気が上昇しているアイルランドの「ドニゴールツイード」、スコットランドの伝統的なツイードスーツ生地「ポーター&ハーディング」などのローカル色が強いツイード群です。
昨冬、ツイード生地のオーダーはとても多くなりました。もともとブームな上に、九州史上初めてと言える寒冷前線による大雪が降りましたので、見た目も実際も身体を温めてくれるツイード生地の人気が沸騰しました。
アイルランドのドニゴール州が産地の「ドニゴールツイード」は、ドネガルなどとも呼ばれます。肉厚のアースカラー中心のベースとなる生地に、様々な「ネップ」と呼ばれるランダムなドットが顔をのぞかせる生地です。
アイルランドの冬を連想させるドニゴールツイードは、ジャケットになるとと、この散らされたネップが表生地に溶け込み、服自体の表情に温かみを感じることが出来ます。
W.BILLのツイードを集めた見開きブックには、ドニゴールのほかに、イングリッシュ・メルトンやコーデュロイなどの見本も載っています。メルトンも現物がございますので、ぜひ手に触れてみて下さい。
スコットランドの老舗ミル(織物工場)、「ポーター&ハーディング(POTER&HARDING)」は起毛を掛けたいかにもツイードな生地は少ないのですが、色合いと柄がハッキリとしていて。、打ち込みがしっかりした生地を生産しています。
届いた生地バンチブックは、今まで私が観た中でも最大の大きさです。
掲載されている生地の多くが大きめのハッキリとしたチェック柄ですから、このような大判サンプルは生地のイメージが連想し易くなりますから貴重です。前回のサンプルも5年使いましたので、この新バンチブックもかなりな年数継続することとなるでしょう。
下の写真はこのポーター&ハーディング生地で仕立てたジャケットです。
なかなかいい雰囲気に仕上がりました。
最後に定番となったハリスツイード。
写真は昨年の見本帳です。今シーズンも約50種ほどの生地見本になるでしょう。
ハリスツイードは、素朴な佇まいとやや荒々しい表情をもつ、伝統的なスコットランドのツイードです。全ての生地は品番が振られていて、後々同じ生地を取り寄せる事も可能です。
三洲堂テーラーでは現物生地をご覧いただけるとともに、各メーカやブランドのツイード生地をお取り寄せいたします。
スコッチウィスキーをちびりちびりやりながら、はるか北大西洋の寒風が吹き寄せる様を想像しながら、自然からインスパイアされた生地でジャケットをオーダーしている自分を夢想する(笑)。・・・・少しわくわくしてきそうです。
気になるプライスは・・・・
スコットランドのポーター&ハーディング、ハリスツイード、アイルランドのドニゴールツイード、イングランドのメルトン生地ともに、共通プライスです。
Sジャケット・お仕立て上り(税別)
BESPOKE(仮縫い付きハンドメイド)・・・¥161,000
SARTORIA(パターンメイド)・・・¥85.200