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【新作品】手仕事の粋、アイリッシュリネンのスリーピース

2016年7月24日

リネン=LINENは、単に「麻」という単語で表記されている場合が多いのですが、私たちBESPOKE TAILORが扱うジャケットやシャツに使われる「リネン(麻)」は、「亜麻」と呼ばれる植物繊維が原料になります。主にヨーロッパの寒冷地で生産される「亜麻」には「フラックス」という英語名もあります。

 

 

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ちなみに昔社会の教科書で習った、インドなどで採れるジュートやヘンプ(大麻)も麻の一種です。こちらは繊維が太く、帆布や工業用製品として使われています。

 

下の写真はフランス、ノルマンディ地方のフラックス畑です。

 

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亜麻の茎を織りあげたものが、通称「リネン」と呼ばれます。フランスでは「ラン」と呼ばれ、その最も上質な生地は女性用の高級肌着=ランジェリーと呼ばれます。

 

 

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面白い事に、昔英国ではリネン(LINEN)をLINEと表記していました。細くて丈夫な繊維がすっと伸びている様から、リネンが、線=ライン(LINE)の語源になったようです。今ネットで大流行のLINE(ライン)だって「麻」が語源になっているとは、想像もつきませんね。

 

 

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高級生地として流通したリネンですが、18~19世紀においてはアイルランド産の亜麻を使って、アイルランドで織り上げた、「アイリッシュリネン」が最高級品として世界中に輸出されました。当時貧しい国だったアイルランドの貿易額の実に40%を「アイリッシュリネン」が支えていたようです。

 

 

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アイリッシュリネンの特徴は細番手リネンならではの手触りと、自然な光沢にあります。

私もリネンのジャケットやスーツを数着持っていますが、アイリッシュリネンは特別な上質感を備えています。

 

そして、このほどそのアイリッシュリネンの最もベーシックな色合いの「亜麻色」をさらに美しく明るくしたライトベージュのスリーピーススーツ(三つ揃い)のオーダーをいただきました。

 

 

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お客様はお仕事や私生活の大切な場面で、このアイリッシュリネンの三揃を着てみたい、とのことでした。また、デザインは昭和初期の古き良き日本人や英国人が着用していたようなスタイルで仕立てて欲しいとのご要望をいただきました。

 

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長身でスマートなお客様ですが、今風にピタピタのスーツスタイルを避け、ジャケット、ウェストコート、パンツもゆとりを持たせた、ゆるやかな雰囲気のシルエットを出しました。

 

 

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ジャケットを仕立てたのは、裁縫士の大迫です。細やかなハンドステッチ、細部に手を入れた一枚仕立て。大迫の女性ならではの繊細さと、兄弟子の故吉元ゆずりのしっかりとした仕立てが両立した、完成度の高いジャケットが仕上がりました。

 

 

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ボタンは本水牛のオフホワイト、ライニングは同系色でシックにまとめています。

 

 

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生地はイタリア、ナポリのマーチャント(問屋)、カチョポリ(CACCIOPPOLI)がパーマネントコレクションしている、定番のアイリッシュリネンバンチブックからお選びいただきました。

 

 

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また、同時に伝統あるリネンメーカー、ハードマンズ(Herdmans)社のリネンを使ったシャツもご注文を頂いております。

 

 

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シャツがリネンなら夏のニットタイなどもコーディネートし易いと思います。

 

 

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これからお客様の様々なシーンで、このアイリッシュリネンのスリーピーススーツがご活用いただけましたら、テーラーとしてありがたいことです。