本日、英国民はEUからの離脱を国民投票によって決めました。
さきほど日本時間午後4時に、キャメロン首相は辞意を発表。
※紳士服発祥の地であり、紳士服飾の総本山である英国で起こったことを無視するわけにいかないので、本日も英国製品のご紹介となります・・・。
※グレーが深まるほど離脱派優勢。逆にブルーは残留派ですから。スコットランドのEUへの親近感は同じ国家とは思えないほど意見が多様なんですね。
ニュースは世界を駆け巡り、英国通貨ポンドは急落。危機に強い「円」が買われ、一時期1ドル100円を下回りました。いつものことですが、急激な円高でお決まりの株価急落となり、ニュースで繰り返し報道されています。
・・・・それにしても・・・日本経済も失われた25年を経て株価や為替に一喜一憂されることのない、「本来の強い経済」を取り戻さなくてはなりません。常識とは違い、驚くほど貿易依存度の低い日本です。こんな危機に臨んで財務省の妨害にもめげず、大規模な財政出動で内需拡大ができるかどうか・・・安部首相の決断次第だと思います・・・。
よろこぶ離脱派の面々。面白いのはこの時期=6月末でもウェストコート着てますねぇ~。いやはやさすがです。
おっと話がそれました。
英国民は、EUというシステムに象徴される「グローバル経済圏」に見切りを付けました。EUの域内での移民の流入は、地元英国の労働者の仕事を奪い、実質賃金の低下をもたらしていました。このEU離脱問題は純粋に「経済」の問題です。
日本でも単純労働で移民を増やそうという動きがありますが、英国民を見習ってほしいものです。
ということで、ポンドが確実に易くなりそうですから、来春頃の英国生地は少々値下がりが期待できますな~。三洲堂テーラーはその分をかならずプライスとして還元いたします(笑)!
珍しい色合いのスーツが仕立て上りました。
生地は英国の老舗「テイラー&ロッジ(Taylor&Lodge)」のウール&モヘア(60%!)。
ダークブラウンすなわち「こげ茶」の逸品です。
夏なのにダークブラウン?と思われる事でしょうが、モヘアが60%ミックスされていますから、その光沢感や上質感はハンパない凄さです。
生地自体の弾力性も発揮され、しっかりとした立体的な仕上がり具合です。
まさにこのスーツも「身体をすっぽりと包まれる」着用感です。
限りなくブラックに近いダークブラウンスーツですが、ブラックよりもお洒落感が漂っています。中途半端な茶色よりここまで暗色になると、ブラウンながら華麗な雰囲気を出しています。
ボタンは本水牛、ライニングは綺麗なゴールド。
背抜き仕立てが美しく感じられます。
英国がEUから離脱してしばらくは騒々しいことでしょう。
しかし、ポンドが下落し輸出メリットが拡大していったら、地場産業も少しづつ拡大していくはずです。
英国伝統の毛織物業が発展していくことを、こんなニュースのさなかに願っててしまいました。
参考プライス
Taylor&Lodge 60%Mohair&40%Wool 240g/m
スーツS上下・お仕立て上りプライス(税別)
SARTORIA(パターンメイド)・・・¥105,800.