ダブルブレスト(通称ダブル)のスーツが、タイトルにもありますように「少し」ブームです。どれだけブームかといいますと、10着に1着はダブルが入るようになりました。
ここ数年は月に一着もない状態だった事と比較すると確かに多くなっています。
今上天皇陛下もダブルのスーツがお好みのようです。少しお痩せになられたこともあり、お身体をたっぷりと包むダブルブレストの雰囲気を好まれているのではないでしょうか。
陛下はご自身のご身長やご体格から、ダブルブレストでもバランスの良い4個釦の1個掛け姿が多く見受けられます。
もともとダブルのスーツは英国海軍の軍服が発祥と言われています。
英国王室の方々は海軍の士官を兼ねていることが多く、プリンスオブウェールズ公すなわちチャールズ皇太子もダブルのスーツを愛用しています。
長身のチャールズ皇太子は6個釦の2個掛けですね。
今回仕上がってきたパターンメイドのダブルのスーツ、生地はフランネルの幅広チョークストライプです。生地はイタリアの大手マーチャント、ドラッパーズ(DRAPERS)の生地バンチブック「LADY SANFELICE AND FLANNELS」からPure Wool 340g/mをお選びいただきました。
このフランネルのチョークストライプ生地はとても個性的なお洒落生地です。従って冬ならダブルブレストかスリーピースにして、たっぷりと生地を使い贅沢な雰囲気を楽しむことが出来ます。
ダブルの魅力は何と言ってもその「ピークトラペル(剣衿)」だと思います。
バスト下部から肩へむかう切れこみ鋭い衿のラインは、ダブルならではの男性美を感じさせます。
英国発祥のダブルブレストとなれば、チェンジポケットもお付けしなくてはなりません。
チェンジポケットの意味をよく聞かれるのですが、チェンジ=changeを直訳してみると「おつり」です。すなわち小銭入れポケット位の意味です。
ライニングは美しいベージュ、ボタンは本水牛釦をお選びいただきました。
表生地とライニングがとても調和しています。
このスーツは冬物のご納品としておそらく最後になるでしょう。
これからは陽光まぶしい春夏シーズン。ダブルブレストもそれなりにネイヴィーのブレザーなどで増えてくる事と思います。
そういえば、裁断士・伊達もド派手なダブルのジャケットを仕立て中でした・・。
皆さまにも一度はお試しいただきたい『ダブルブレスト』です!
参考価格
スーツW上下・お仕立て上りプライス
SARTORIA(パターンメイド)・・・¥135,000(税別)~