ここ十年ほど一般的に人気のある紳士服地は、Super100ウール以上の細番手の糸で織り上げた、艶感のあるどちらかといえば手触りが「ぬるっとした」生地です。
しかし一方では、その対極にあるかのような見た目はマットな感じの、手触りがやや「ざらつき」加減のドライタッチの生地も人気があります。
このスリーピーススーツは、そんなドライタッチの生地を使って仕立てました。
生地はSCABAL(スキャバル)のCOSMOPOLITANというラインです。ウールにカシミアがブレンドされたクラシックな生地です。
ドライタッチな生地の特徴は、仕立てた際の立体感がうまく出ることです。それに加えてシワになりづらい点も長所の一つです。
スポットを浴びたスリーピーススーツは、立体感がとても良く出ています。
ボディに似合っていないところは申し訳ありません。私用のスリーピースなので、ちょっとお腹周りの余裕があり、カッコ悪くて申し訳ありません!
「背広」と呼ばれるほどですから、スーツは「背中で着る」服でもあります。
背中が綺麗にフィットしている上に、ややコンケープ気味の肩のラインがクラシックです。コンケープ・ショルダーとは、ネックから肩先までのショルダーのシルエットが、少し反り気味に見えるように仕立てたものです。
見返しの台場の下にSCABALの生地マークが付いています。たしかにSuper100wool + CASHMEREと記されていますが・・・カシミアがどのようにブレンドされているのか不思議なくらいのドライタッチな生地ですが・・・
面白くてエレガントな生地こそ、スリーピース=三揃いで仕立て、生地の上質感を十分楽しみたいものです。
このSSシーズンもドライタッチの生地が入荷しています。TAYLOR & LODGE(テイラー&ロッジ)のウール&モヘア、DARROW DALE(ダロウ・デイル)のサマーウールなどは、ざらつき感とカリカリ感がまさにドライです。
人気のカノニコバンチブック等も入荷し、いよいよ春夏の準備は整いました!
春は進学、就職、転勤、昇格など人生の節目を迎える季節です。
新しい人生の局面に備えて、今からご準備されてみてはいかがでしょうか?