鹿児島県は大島紬の産地ということもあり、三洲堂テーラーでも大島紬でジャケットやコート、ワンピースなどをお仕立てする機会が多いです。
数年前まで「染織の匠」展という大島紬の伝統工芸士の方々の新作品展において、当店も様々な大島紬を使ったお洋服を発表していました。
最近は大島紬をご持参されて、お洋服にお仕立てするお客様が多く、今月も2点ほどオーダーが入っています。
今回オーダーをいただいたのは、女性のお客様からワンピース・アンサンブル、すなわちワンピースとセットアップのジャケットの組み合わせです。
シンプルなジャケットはノーカラーのフロントホックの付け合わせシングル。
見た目はシンプルですが、ジャケット内側にペン差しとカードポケットを備えた、ビジネス対応できる仕様になっています。
ワンピースもシンプルなカタチです。スカート部分のフレアが、大島紬という完成されたピュアシルクが持つ光沢と物性的なドレープで美しい襞の陰影をもたらします。
洋服生地として大島紬は扱いにくく、仕立てることが難しい素材になります。
また、いわゆるお土産屋さんで販売している大島紬のお洋服は、値段とクオリティが乖離したものが多く、逆に大島紬の特徴を感じさせません。
しかし、大島紬にはピュアシルクの平織りならではの素晴らしい光沢があり、写真のようにひと目で判る高級感を持っています。それに加えて軽さと暖かさも兼ね備えています。
ジャケットは上衣裁縫士の加治木、ワンピースは新人裁縫士の水迫が仕立てました。
BESPOKE TAILORならではの、しっかりとした永く着用できる仕上がりが、お客様にご満足いただけるポイントだと思います。
鹿児島の家庭のタンスには、必ず大島紬が数反しまわれていたりします。
そのほとんどは、時節柄「着物」として仕立てる機会が無くなりつつあります。もったいないことです。
三洲堂テーラーは、そんな貴重な大島紬に光を当て、「服」としてご愛用できるようにお仕立てする技術とノウハウを豊富に持っています。
そのままタンスの奥底にしまい込んでいる大島紬がありましたら、ぜひ三洲堂テーラーにご相談下さい。
みなさまのライフスタイルに合った「大島紬」のお洋服を、お打ち合わせしながら(BESPOKE)ご愛用頂ける服のカタチにいたします!