1946年創業のスキャバル(SCABAL)社。
ブリュッセルとロンドンに拠点を持つ、世界最高級の生地を扱う大マーチャントです。
企業名の由来は、Société Commerciale Anglo Belgo Allemande Luxembourgeoise(=イギリス・ベルギー・ドイツ・ルクセンブルグの商社の意)の頭文字を取って付けられたそうです。
世界にアピールする企業に成長してほしいという意味合いが込められていたそうです。
1971年には、世界的な画家、サルバドール・ダリに、21世紀の男性ファッションをイメージした絵の創作を依頼。
ダリはスキャバルのために12個の絵画を描き下ろし、この作品群は現在もスキャバル社に保管されています。

最近、英国の服飾カレッジと協業で、一連のダリの絵をもとに彼が描いた「未来の洋服」を再現したことも話題になりました。
三洲堂テーラーとスキャバルの歴史も長く、日本市場に登場した1960年代にはスキャバルのスーツ生地を取り扱っていました。スキャバル2代目社長のティッセン氏も当店に積極的に生地を卸してくれました。
今回仕上がったスーツは、SCABALのSuper120`s WOOL 320g/mの冬向けウェイトのしっかりとした生地です。
柄行きが非常にヨーロッパ的でしたので、シンプルなデザインで仕立てました。
ベースはダークネイヴィー地にオルタネート・ストライプが入ります。さらによく見ると等間隔でヘリンボーンも入り、複雑かつ素敵なタッチです。
仕立てた大迫によると、とても仕立てのし易い上質素材だったとの事。シルエットはクラシックなイングリッシュドレープが胸からウェストにかけて美しく入ります。
高級感あふれるフェイスを裏切るかのように、ライニングはモダンな色合いのペイズリーが入ります。クラシックとモダンが同居する英国的スーツになりました。
スキャバル生地は、最新のものからヴィンテージまで揃っております。ぜひ皆様も一度お仕立てしてみてはいかがでしょうか?
SCABAL Super120`s WOOL 320g/m
BESPOKE(仮縫い付き・ハンドメイド)・・・¥250,000