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【新作品】ライトウェイトの極上迷彩ジャケット

2015年12月7日

テーラーが作る服は重くて固い、と言われたことがあります。

 

テーラーの作る服というと、「なんとなく重ったるくカッチリした古臭いスーツ」、というイメージがあると思います。

 

しかしこのイメージは、実際に当店のBESPOKE(仮縫い付・ハンドメイド)でスーツを仕立てたお客様からは、正反対のご感想をいただいています。

 

 

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むしろ、物性的に「重くて固い」のが正解かもしれません。

 

なぜなら、英国伝来の型紙、裁断と縫製技法の伝承の中には、ウールが非常に高級品であった頃からの原理原則が込められているからです。

 

例えば、縫い代を必要以上に多く取っていますが、これは「永く着る」事が前提となっているからです。自分の生涯、あるいは孫子の代まで、仕立てたお洋服が活用するかもしれません。

 

既製品は到底補正不可能な、肩幅や背巾を出すことが出来たり、ウェストが最大8センチほど出せることなどは、オーダーメイドの特徴です。

 

 

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「固い」という点では、基本的にすべて多層構造の毛芯を使い仕立てますので、どうしても接着芯中心の既製品より固くなってしまいます。

 

これも「永く着る」という条件が理由です。皆様から言われる「型崩れ」しないスーツには、土台となる毛芯が入っていることが必要になります。これは重さの原因かもしれません。

 

 

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このほどオーダーをいただいた、迷彩(カモフラージュ)柄のジャケットは、お客様のリクエストが「軽く着心地良く、カーディガンのように」でした。

BESPOKE TAILORにとってこれは難題です。

 

「カーディガンのような」服になるとは、いかに軽く着心地良く仕上げられるか、という事でしょう。

 

 

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仕立てを任されたのは、裁縫士の加治木です。

BESPOKEの条件である、体型補正が可能な最小限度の縫い代は確保しつつ、一枚の毛芯だけで土台を作りました。

 

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重さを感じさせる要因の「肩パッド」を無くし、少し増し芯をしつつ綺麗な肩を仕上げました。

BESPOKEではゆとりのある袖を、小さめのアームホールに「いせ込む」のですが、このジャケットでは「シャツ袖」「ナポリ袖」と言われるように、袖がアームホールの下に付けられています。

 

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いかに柔らかく出来たか、写真のドレープで判るかと思います。

仕上がったすべての服を私が試着するのですが、とても軽く、しかも柔らかく出来上がっています。

 

 

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生地は昨年当店でも大ブレークした、COLLEZIONI BIELLESI のSuper120wool 260g/m。

ダークグリーンとブラックの美しい迷彩は、派手に見えますがとてもシック。

ライニングはこまやかなチャコールグレーのチェック。ボタンは本水牛の革付き黒です。

 

 

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このライトウェイトのジャケットもこれからの年末年始に限らず、初夏のGWの頃合いまで使えます。

楽しい時間をともに過ごす一着になってほしいものです。

 

 

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COLLEZIONI BIELLESI  made in ITALY

 

Super120wool 260g/m

 

BESPOKE(仮縫い付き・ハンドメイド)

 

ジャケット・お仕立て上がり・・・¥182,000