ブログ

【オールシーズン】年中活躍!カノニコのウール&モヘアスーツ

2015年7月24日

この春夏シーズンも、様々な生地でいろんなスーツやジャケットをお仕立てしています。

 

仕立てた沢山の生地の中でも、生地に質感があり、程よい光沢感と立体感を作りやすい、しかも「オールシーズン」で使えそうな生地がありました。

 

イタリアの大手ミル(織物メーカー)、カノニコ(CANONICO)の、

 

84% Wool Super130`s & 16%Mohair 260g/m という生地です。

 

 

bunch

 

 

いつも生地をご紹介する際に使っている、○○○g/mという表記があります。

 

業界用語で「目付き」といい、メーターあたり何グラムの重さで、生地が織りあがっているかを表現しています。すなわち、数値が大きいほど、生地が重くなる=厚くなる、という理屈です。

 

日本ではウール100%の生地なら、約250g/m がほぼ「合服」あるいは「オールシーズン」といえます。

 

気候の違う英国では270~280g/mがオールシーズン。イタリアなら日本と同程度、というところでしょう。

 

 

tag

 

 

このブログをお読みになってらっしゃる方なら、目付き260g/mでは、夏生地とは言えないのでは?と、疑問をお持ちになる方もいらっしゃるでしょう。

 

事実、秋冬物という冬を中心とした「スリーシーズン」生地は、目付き260g/m~280g/mほどの重さです。

 

ただし、上記の生地のように、16%Mohair という、アンゴラ山羊を原料とする「モヘア」が混紡されると、その原料の特性から、生地の通気性や保温性が変わります。

 

夏生地に用いられる「モヘア」は、糸自体がウールよりやや太く、組織的に「張り」と「しなやかさ」がありますので、ウールにブレンドすると程よい「シャリ感」が生まれます。通気性がウール100%より良くなり、熱の放出効率も上がります。

 

したがって、私たちテーラーは、モヘア混紡であれば260g/mであっても、春夏生地としておすすめしています。そうしてお仕立てになられた一着が、下の写真のスーツです。

 

 

image

 

 

冬季でもご着用したいとのご希望でしたので、スリーピースにいたしました。

ただし、真冬はさすがに寒いので、保温性のある下着の着用をおすすめしました。

このモヘア混紡生地のもう一つの特徴である、「光沢感」もかなりのものです。

 260g/mと、質感もある生地の厚さです。仕立て映えします。

 

 

カノニコ

 

 

ご納品の折には、三洲堂テーラーの若手裁縫士とともに、記念写真をいただきました。

 

ジャケットを仕立てた大迫、ウェストコート担当の宮原、トラウザーは新人の水迫です。

 

これから公的な場所でお仕事をなされるお客様にとって、このイタリアから海を越えてたどり着いたウール&モヘア生地で仕立てたスーツが、ますますお仕事のお力添えをさせていただくことを、願ってやみません!