三洲堂テーラーでは、新任の裁断士、伊達仁崇が中心となり、
現代的な新しいデザインのスーツスタイルを研究してまいりました。
その新しいパターンで仕立てたスーツをご案内いたします。
このパターンは、基本的に1980年代以前の三洲堂テーラーの型紙アーカイブを参考にして、より今風にボディにフィットした仕上がりになります。
当店は、1930年から1945年までは、ほぼ100%軍服を仕立てていました。士官クラス以上の方でも「軍人」ですから、身体は鍛えてらっしゃいます。
終戦まで仕立てていた軍服は、ボディにしっかりとフィットし、型崩れしない、自然に背筋が伸びる服でした。
その反動か、1945~1965年頃までのボディは、ゆとりを持たせたややボックス型のシルエットになっています。
当時の写真を見ると、映画「ローマの休日」で記者役のグレゴリー・ペックが着用していた様な雰囲気のたっぷりとしたスーツを仕立てていたのが判ります。私の祖父が着ていたスーツの記憶も、そのようなたっぷり感のあるものです。
しかし、1970年代からバブルの前までは、再びボディにフィットした、肩幅や胸幅もジャストのデザインになっています。私は個人的にこのシルエットが好きです。
バブルから後、再びゆっくりとなったシルエットが、最近の流行で再び引き締まり、ジャストフィットしてきている今、70年代のシルエットを再現したいと思うようになりました。
一番のポイントは胸周りです。肩からバストにかけて、そして背中に向けて、身体のラインをぴたりと美しく包み込む。バストからウェストにかけて、ラインを絞り込み、美しいドレープを作る・・・。
軍服の様なストイックな威圧感はではなく、自然に身体がエレガントなラインを意識し、姿勢がよくなる服であるように設計し、仕立てました。
スーツの生命線と言える、襟のロール感をだすために、職人の手により襟の裏側から「ハ刺し」と呼ばれる工夫が施されています。こまかく細かく「ハ刺し」されたラペル(下襟)は、美しく永くロールいたします。
そのほかの仕様としては・・・・
ライニングはグレーの表地と相性の良い、美しい光沢感あるブルーのキュプラを使ってみました。
背抜き仕立てにすると、職人の手作りで、裏生地によるパイピングが施されます。
カフスは4個ボタン、重ねづけの本切羽です。
夏らしい英国のBulmer&Rumb(ブルマー&ラム)社の「Air Wool」という盛夏用の生地を使いました。
Bulmer&Rumb Air Woolコレクションでは、
無地からストライプなど、各色柄を揃えております。
Bulmer & Rumb (ブルマー&ラム) 生地使用
メンズ&レディス BESPOKE(仮縫い付き・ハンドメイド)
スーツS上下お仕立て上がり・・・・¥190,000
まずは、お仕立てになりたいお洋服の事、ご自身のお好み、社会的に求められる事柄、ライフスタイルなどなど、BESPOKE=お話合い から始めましょう!
三洲堂テーラーのドアはいつもオープンです。
ご来店を心よりお待ち申し上げております。