「お洋服のお直し」という言葉から連想される内容は、
「最近身体が太ってきたので、ウェスト周りを大きくして欲しい・・・」
というものだと思います。
意外に思われるかもしれませんが、お直しでご依頼される内容の7割は
「大きな服を、小さくして欲しい」 というご相談です。
皆様、思い出のあるスーツやジャケットを大切に保管されてらっしゃいます。
ところが、いざ着て出かけようとすると、今の時代に合わず、着丈が長かったり、ぶかぶかだったり。
レディスですと、すごい肩パットが入っていて驚いたり。
当時ご購入されたお洋服のデザインが、「今」に合わなくなっている訳です。
今回お持ちいただいたお洋服は、ドルチェ&ガッパーナのスーツです。
具体的には写真の通り、ジャケットの着丈に対して、釦位置が低くなっていて、着用した時のVゾーンがあまりにも下過ぎて似合わなくなった、ということでした。
最初は着丈の調節も考えましたが、釦ホールとポケットの位置から、あまり着丈をカットするとバランスが悪くなります。お客様のご要望では着丈5cmカットでしたが、3cmが限界でした。
そこで、思い切って2個ボタンのジャケットにすることを提案しまして、一週間後に仮縫いをしました。
もともと肩幅も広く、袖丈も長かったので、調整しました。さらに、第一ボタンを追加し、フロントカットをややカッタウェイに逃がしました。ポケットフラップが外に出ていると、寸詰まりに見えますので、フラップは外して両玉縁にしました。
最終的には、このようなジャケットに生まれ変わりました。
これでようやく活用できると、お喜びいただけました。
この作業でかかった費用は、
着丈カット代金・・・・¥5,500
釦穴作りと、フロント返り線調整・・・・¥3,000
肩幅調整・・・・¥6,000
袖丈調整・・・¥3,500
計¥18,000 です。仮縫い代金も含んでいます。
皆様も、思い入れのあるお洋服をお持ちのことと思います。
ふたたび着て楽しみたい・・・・というお洋服が甦ります。
お捨てになる前に・・・・ぜひ、三洲堂テーラーにご相談ください!
丁寧にお見積りさせていただいてから、お直しいたします。