イタリアの最高級ミル、ロロ・ピアーナ社は、前の記事でもご紹介したREDA社などと同じく、北イタリアの織物産地、ビエラ地区のクアローナという小さな町に本社を構えています。
アルプスの麓のこじんまりした町に位置する企業ながら、その生地は全世界の高級服市場に供給されています。大手の高級アパレルブランドから、東洋のビスポーク・テーラーに至るまで、そのコレクションは愛用されています。
この春夏シーズン生地コレクションバンチブックが、昨日イタリアの本社から届きました。
毎度愉しみなのですが、生地バンチがシュリンクされているビニール梱包をほどくと、新鮮なウールや染料の香りがします。かすかに麻素材の匂いもします。真冬の日本にいて、陽光まぶしい春の地中海を連想してしまいます。
シーズナルのスーツとジャケット生地を納めた、Proposteバンチは印象がとても明るく、同じイタリアのゼニアとはまた違う、ひねりの効いた上質なデザインと質感を感じます。写真のウール&シルク&リネンのストライプスーツ生地など、ため息が出そうなくらい絶妙な色合いと完成度です。
しかし、着こなせる人はいるのだろうか・・・と思われますが、最近のお客様は、こうした三者混紡生地もすんなりとお仕立てされる方も多くなってきました。
また、昨年ダブルフェイスが好評だった「Summer Tasmanian Wool&Silk」は、美しいダブルフェイスコレクションを最大限に増やしています。
一枚仕立ての上質なスーツの完成が楽しみです。
装いも新たになった、オールシーズン向けの定番品「Tasmanian Super150」は、250g/mのミドルウェイト。
クラシックな合服スーツをどうしても一着、というのならこの「タスマニアン」がおススメです。
クラシックかつ、上質生地が満載の、「ロロ・ピアーナ」コレクションは、九州でも数軒のみのお取り扱いです。
これもまた、手に触れていただきたい生地の一つです。皆様のご来店を心よりお待ちしております!