明治維新の3傑といえば、薩摩の西郷隆盛、大久保利通、長州の木戸孝允です。
今日は、薩摩出身のお二人が、ここ三洲堂テーラーにお揃いになりました!
このたび、鹿児島市からの依頼で、西郷さんの陸軍大将の軍服と、
大久保さんのフロックコートのレプリカを、お仕立てさせていただきました。
当店のある東千石町と、お二人の育った加治屋町は同じ校区です。
私も育ったこの校区には、お二人の生家跡、史跡や、郷中教育の名残が残り、
有名なお二人だけではなく、維新で活躍した先達たちの存在が
とても身近なものとして刻まれています。
西郷さんの軍服は、鹿児島の西郷銅像そのものです。
シンプルですが美しい金モールが、重く深みのある英国製のメルトン生地に映えています。
おそらく、このレプリカの元となる軍服をご着用され、
明治天皇と習志野の大演習を指揮し、
西南戦争出陣式にも臨んだことと思います。
ディテールですが、
左の脇下には、おそらく帯剣を下げるであろう、ループがあります。
軍服の右内側の脇下にも、ループがあり、短刀あるいは小銃を下げていたのかもしれません。
西郷さんの体格は、身長178cm、体重120kgという、今でも「巨漢」といえます。
上衣丈、肩幅、身幅、袖丈から、この体格ぶりが判ります。
幕末~明治初期、この体格なら、みなから驚かれ、畏怖されたことと思います。
ちなみに、大久保さんも身長178cmです。
お二人が並ばれたり、征韓論を巡り、閣議で激論をかわされたら、
とても迫力があったことでしょう。
店内から、終焉の地「城山」をバックに、写真をとってみました。
なんともいえぬ、感慨が湧いてきました。
このお二人のお洋服、鹿児島市の維新ふるさと館にて、6月下旬ころから公開されます。
ご試着もできますので、皆さまもぜひお立ち寄りください。
明日は大久保さんのフロックコートをご紹介いたします。