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【夏の終わりに】アイリッシュリネンのネイヴィースーツ登場!

2017年8月31日

今日で8月も最終日です。九州では記憶に残るほどの猛暑が続いた月でした。

 

思えば今年もリネン(麻)に助けられました。

通気性が良く、放熱性も高い、何より生地としての雰囲気を持っているため、スーツ、ジャケット、パンツにシャツと、毎日リネンのお世話にならない日は無かったのでは?と思う程です。

 

 

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リネン、特にアイルランドで紡がれる「アイリッシュ・リネン」は、リネン界の最高級生地と言われています。

しかし低速織機で丁寧に織り上げる事が特長のアイルランドのリネン工場群は、諸外国の普及品リネン製品に市場を抑えられ、20世紀後半には廃れてしましました。現在では本日ご紹介する工場を始め数社が生き残り、今も高品質なリネンを粘り強く生産しています。

 

 

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今も高品質のアイリッシュリネン生地を生産するのが、1880年創業のアルスターウィーバーズ(ULSTER WEAVERS)という織物企業です。

現在はアイリッシュリネンの英国王室御用達サプライヤーとなっています。

 

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そのULSTER WEAVERS社は、スペンス・ブライソン(SPENCE BRYSON)社を傘下に抱えています。このSPENCE BRYSON社は元来、アイリッシュリネンのチーフを生産している企業ですが、現在はグループで生産したアイリッシュリネンのスーツ、ジャケット、シャツ生地を世界中に展開しています。

 

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・・・・前置きが長くなりました。

「アイリッシュリネン」の特長は、まず優雅でしなやかで光沢のあり手触りが良いこと。

コットンの4倍の吸水性があり速乾性にも優れていますが、汗や湿気をすぐに吸収し放出させる力が強いのも特徴の一つです。

アイリッシュリネンでつくられた衣類は、いつでもサラッとした肌触りで着心地の良さも最高だと定評があります。

 

 

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ということで、SPENCE BRYSONの320g/mピュアアイリッシュリネンのスーツが完成しました。

 

 

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シングル2個ボタン、サイドベンツ、ポケットもフラップが付いたノーマルなデザインです。

 

 

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色はネイヴィーです。しかしリネンのスーツですからネイヴィーのダークスーツでも、質感と見た目は楽しくなるほどの「ゆるさ」があります。

 

 

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ノーパッド、一枚芯のコンフォートなジャケットはストレスフリーで着心地も抜群です。

 

 

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ボタンはリネンに相性の良い黒蝶貝釦。

裏はライニングを極力使わない一枚仕立てです。

 

 

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早速ご試着をいただきました。

お客様の感想は、「一見ネイヴィーのノーマルなスーツだけど、とてもリラックス感があり、上品なビジネスカジュアルだと思う」との事でした。

ジャケットとパンツを個別に組み合わせてご活用できるのも、リネンスーツの特長です。

 

 

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スタイリッシュで使い勝手の良いアイリッシュリネンのスーツのご納品で、今盛夏シーズンも終わりを告げようとしているようです。

 

 

 

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SPENCE BRYSON (スペンス・ブライソン) ピュアリネン320g/m

 

スーツS上下・お仕立て上りプライス(税別)

 

BESPOKE(仮縫い付ハンドメイド)・・¥198,000

 

SARTORIA(パターンメイド)・・・¥86,800

 

 

 

 

【新商品】マゼラン海峡の港町、プンタ・アレーナスから届いた良質ウールスーツ

2017年8月11日

マゼラン海峡は1520年にポルトガル人のフェルディナント・マゼラン率いるスペイン艦隊により発見された、大西洋から太平洋へ抜ける海峡です。

 

 

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マゼラン海峡突破の冒険談は、私が小学生の頃国語の教科書に載っていました。

数々の水路の探索と失敗、僚船の反乱など、手に汗握る内容でした。

 

マゼランはじめ、誰もがもはや海峡突破が無理ではないかと絶望しかけた時に、切り立った断崖の狭い海峡の中で停泊中の艦側の潮の流れを見ていた見張りが、「流木が今までと逆方向に流れている」事を発見、そこから数日かけて広大な太平洋へ抜け出るくだりはとても印象的でした。

 

 

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プンタ・アレーナスはそんなマゼラン海峡の中継点として栄えている港町です。その歴史はチリ政府の犯罪者流刑地として数度の反乱や破壊を経て、今に至っています。

 

そのプンタ・アレーナスから集荷される良質のウールが、「プンタ・ウール」になります。

そのプンタ・ウールは、滑らかな毛の細いウールが採取される「メリノ種」と、毛足の長いウールが特徴の「リンカーン種」を交配した「コリデール種」という羊から採取されます。

 

角が無く、おとなしく飼い易い性質のコリデール羊は東京の上野動物園でも見る事ができます。

 

 

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そのプンタ・ウールを原毛として織り上げた、フレスコ織りの通気性の良い盛夏向けの生地を使って、スーツをお仕立ていたしました。

 

 

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シンプルなシングルブレスト2個ボタン、センターベントのデザイン。外見はシンプルですが特長は一枚仕立てであることと、ノーパッド、一枚芯の軽涼でコンフォートな仕上がりです。

 

 

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太めの糸を使ってフレスコ織りにしている為、生地の手触りはドライでカリッとしています。シワになりづらく弾力性があるので、コンフォート仕立ての割には立体的な仕上がりになりました。

 

 

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ボタンは明るめの本水牛・艶消しです。

 

お客様は以前から袖の釦を本切羽仕様にしており、ついでに一番下の釦ホールをエンジ色に替えています。この糸色を替えるこだわりは、ご自身が流行させたといっても過言ではないほどです。採取はかなり奇異な目で見られたとか。

 

 

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 裏はほぼライニングの見えない大身返し仕立てです。

そのライニングはストライプの袖裏を使いました。このストライプ柄の選定もお客様の悩まれたポイントですが、うまくいったようです。

 

 

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まだまだ夏のビジネスは続きます。

通気性の良い快適なパタゴニア育ちのウールから作られたスーツに袖を通す時、500年の時の経過を考えてみるのも楽しいかと存じます。

 

 

 

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ンタ・ウール WOOL100% 305g/m

 

スーツS上下・お仕立て上り金額(税別)

 

BESPOKE(仮縫い付きハンドメイド)・・・¥178,000

 

SARTORIA(パターンオーダーメイド)・・・¥61,500

 

【新商品】六月燈、夏の白、コットン&ウール ブレザー

2017年7月16日

この2日間「照国神社の六月燈」という鹿児島では夏の最初の大きな祭りが開催されています。7月16日になるとほぼ毎年梅雨明けになります。写真は夕方の混雑ぶりです。普段静粛な雰囲気の照国神社界隈がこの2日間は大賑わいです。

 

 

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夏になると「白」色の出番が多くなります。

白は他の色合いと組み合わせると見事に対象物を引き締めて目立たせる効果を持つ色です。

 

 

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最近手に入れた枕崎の「桐蔭窯」さんの陶磁器の湯呑とティーカップの色はご覧のように清潔感ある白です。

 

どちらもミニマムなデザインで、緑茶やコーヒーの色合いが引き立ち、目で味わうことができる器だなと感じました。

 

 

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いよいよ本格的な夏の間、私もこのようなジャケット+パンツのスタイルで仕事をしています。ジャケットは濃紺のシルクモール。とても軽く通気性もありこの季節に欠かせないジャケットとして愛用しています。パンツはピュアリネンです。

 

 

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白い麻のパンツは確かにシミや汚れに弱いけど、空高く入道雲が湧きおこる真夏の太陽の下では、これに勝るものはありません。英国に始まり日本も含め、世界中のの海軍が白と紺の組み合わせの制服を採用していることが、実感として理解できます。碧い大海原ではさらに映えることでしょう。

 

 

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今日は新しいブレイシズを付けました。ブレイシズとはいわゆる「サスペンダー」のことです。

 

・・・いわゆるサスペンダーは、本来はソックスや下着を吊るすガーターベルト等を差すのものです。基本的に英語では「ブレイシズ」と言いますので、海外でご購入される際は気を付けてほしいです(笑)。

 

ネイヴィーのバンドに白の革で、いかにも「夏」なので購入しました。

見た目はいいのですが、バンド自体は布製なので伸縮性が無く、なで肩の私にはややずり落ちやすい欠点があります。たびたびずり落ちそうになるので困ります。しかし、これも自分で身に付けないと判らぬ学習です。堪りかねてパンツのブレイシズ用ボタン位置をずらしました。

 

 

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ということで、お客様からも夏のネイヴィーブレザーのオーダーを多くいただきます。今回ご紹介するブレザーは、イタリアのファビオ(FABIO)社の63%コットン&35%ウール+2%ポリウレタンという、雰囲気ある生地でお仕立ていただきました。

 

 

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生地の表面は、2種の凹凸サッカー部分と平面部分を幾何学的に配置し、大きなチェック模様が描かれています。個性的な表情のあるブレザー生地です。

 

 

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シンプルなシングル胸2個ボタン。ブレザーらしくサイドベンツを切っています。

際から7mmにミシンステッチを入れて、スポーティーな雰囲気を出しました。

 

 

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腰ポケットはアウトポケットです。

こちらもカジュアル感をだしています。

 

 

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内側は大見返しの1枚仕立てです。うすいピンク色の背裏だけを付けた、夏らしい涼感ある仕様ですね。

 

 

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ボタンは本水牛の明るめの艶消しです。

釦1個1個の表情が変化する水牛ボタンは、ともすれば固くなりがちなネイヴィーブレザーに少しだけ安らぎを与えて、着る人にも観る人にもリラックス感を出しています。

 

 

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この夏の定番ブレザーとしてお使いいただけることと存じます!

 

 

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T.G.FABIO  63%COTTON&35%WOOL&2%Polyurethane 265g/m

 

ブレザーお仕立て上りプライス(税別)

 

BESPOKE(仮縫い付きハンドメイド)・・・¥133,000

 

SARTORIA(パターンオーダーメイド)・・・¥59,900

 

 

【新商品】ゼニアの伝統、夏のHigh Performance。

2017年7月14日

2017SPRING&SUMMER SALE開催中!

 

~7月30日・日曜日まで!

 

ストック生地仕様

BESPOKE(フルオーダーメイド)・・20%OFF!

 

生地見本帳使用

BESPOKE&パターンオーダー・・・10%OFF!

 

 

 

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最近でこそイタリアの高級生地メーカー、ゼニアの盛夏用生地は「クールエフェクト(COOLEFFECT)」が有名です。しかし8年ほど前までは、永らく「ハイ・パフォーマンス(High Performance)」 が占めていた時期がありました。

 

 

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「ハイ・パフォーマンス」は織りあげている糸そのものに、スピンをかけた強撚̪̪糸を使っていてます。皴がよりにくく回復性も良い性質から、夏スーツ地としてとても人気です。

クールエフェクトが出回るようになってからも、供給し続けているところを見るとやはり根強い人気があるのだと思います。

 

 

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現在ではゼニアは、ハイ・パフォーマンスという名前の高級ウォッチまでリリースしているほどです。

 

 

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最近ではこのハイ・パフォーマンスに涼感をもたらすために、クールエフェクト生地用の糸も掛け合わせ、「High Performance COOL EFFECT」という生地もリリースされています。

 

今回オーダーをいただいた生地は、ミドルグレーのオルタネートストライプという、とても夏服らしい雰囲気です。

 

 

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オルタネートストライプである上に、シングルブレスト2個釦サイドベンツのデザインは、正統的な英国スーツという雰囲気です。

 

 

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肩パッドを省き、一枚芯で作ったこのジャケットですが、肩はノーマルな袖付けなので見た目はかっちりとしています。しかし着心地は軽く柔らかくストレスを感じさせません。

 

 

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ボタンはゼニアオフィシャルの本水牛釦、ライニングもゼニアロゴ入りオフィシャルのドットのシルバーグレーです。

 

 

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お客様はずっとネイヴィー系のダークスーツをオーダーされてきました。今回が久しぶりのグレーのスーツということで、多少顔映りのご心配をされていましたが、杞憂に終わりました。

 

とっても良くお似合いになってました!

 

 

 

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Ermenegildo Zegna High Performance 210g/m Superfine Australian Wool

 

スーツS上下・お仕立て上りプライス(税別)

 

BESPOKE(仮縫い付きハンドメイド)・・・¥284,000

 

SARTORIA(パターンオーダーメイド)・・・¥149,000