【今日のスタイル】久々にブラックの靴を購入しました・・・
2013年11月9日
私はもともと靴に入れ込む方ではありませんでした。
結婚した後、家業を継いでから靴にのめり込むようになりました。
(・・・余談ながら、それも妻の「靴好き」の影響が大きくて、今も揃えている様々な靴磨きの用具は、妻の手作り品が多いのです。)
家業のテーラーでの現場は、もちろん三代目なのでアトリエで仕立てたテーラードのスーツを着用しての仕事になります。そしてそのスーツの存在感は、合わせてチョイスするシャツやネクタイ、何よりも靴のクオリティと質感を求めてくるのです。

最初に百貨店で購入したSantoniの黒のストレートチップ、次にビームスで購入したAldenの黒のチャッカーブーツ以外は、すべて茶色になりました。
・・・John Lobbのストレートチップ , Bonafeのモンク , J. Murphyのストレートチップ、自分の店で扱っていたCrockett&Jones、Yanko、Zegna ,Martin Margiela などなど・・・。
スーツの色が、ダークネイヴィーやグレーでも、ほとんどの場合、茶色の靴を履いてきて、いよいよ「茶靴」も少し飽きてきました。なんとか黒のいい感じの靴が欲しいな、と思って探していましたが、なかなか「出会い」がありません。
「出会い」と書きましたが、自分の足やスタイルに文字通り「合う」本格革靴は、経験からいってもそうそうありません。
日本人の足のカタチは、西洋発祥の革靴にはもともと合わないのですね~。
寒さが厳しい石畳の道を、革靴を履いて往来していた彼ら「西洋人足」と、先祖から適度に緩みのある草鞋(わらじ)や雪駄をはいていた、私の様な「純日本人足」とは遺伝子から違います。

先日も靴好きのお客様とお話していて、『自分に似合った靴との「出会い」はとても貴重で、その大切な「出会い」の機会を不意にすると、次に思うような靴とはなかなか巡り合えない。
・・・なので、ピン!ときたら即買いしたほうがいいですよ』、と意見の一致を見ました。
それでも、ここ数年、黒のダブルモンクストラップを探していた割には、Guidiのブーツ買ったり、Westonのローファーを買ったり、寄り道してしまいました。
そして、久々に家内の買い物に付き合って巡り合ったのが、このBarneys N.Y.の、スェードのダブルモンクストラップ、しかもショートブーツという品物でした。
・・・スェードだし、ブーツタイプだし・・・他にも様々な靴たちが並んでるし・・・・ちょっと迷いましたが、スタッフの「グレーのフランネルなんかにも合いますよ~♪」という言葉に負けてしまいました。

ということで、こんな感じで今日もScabalのライトグレーのスリーピース・スーツに合わせています。
午前中は違和感がありましたが、昼から店内で過ごすうちに、すっかり慣れてきました。
デニムやツイード、コールテンにも合わせてみよう・・・。
・・・などという、ささやかな幸せのひと時を感じながら過ごしています・・・・!
【今日のスタイル】深まる秋にベルベットのジャケットを!
2013年10月15日
今年は台風の当たり年のようで、鹿児島市も直撃こそないけれど、一週間おきに天候不順な日がやってくるようです。日中はまだまだ28度くらいの気温なのですが、朝晩は涼しくなってきました。
この秋冬と云うのは何かとパーティーや同窓会も多かったりします。
ウールのジャケットを本格的に使うのはやや暑く感じるし、かといって麻や薄手のコットンじゃねえ・・・・。
ということで、先日も取り上げてみましたが、冬のコットンはどうでしょうか?

私の着ているベルベットのネイヴィージャケットもコットン100%です。なので、見た目はがさばって暑そうに見えるのだけど、着るとそうでもないという、丁度今の季節に持ってこいの一着です。


もう10年もl前に仕立てたこのジャケット、もともとはクリスマスパーティ用でした。
共生地のくるみ釦だったり、ダブルブレストにしたのも、パーティーウェアを意識していたからです。 実際にボウタイをつけたら様になりますし。
しかし、最近このジャケットは、もっぱらカジュアルなスタイルで着用して楽しんでいます。
なので、今日もシャツはコットンのイタリアンカラー、デニムにブーツと云うスタイルです。 ジャケットとデニムとブーツの色が、すべてネイヴィー~ブルー系なので、コーディネートし易い。そこがこのスタイルのイイところです。崩れて見えないし、ショップでBespokeの打ち合わせをしていても、可笑しくない。

ベルベット、すなわち別珍(べっちん)のジャケットに、何故かドレスアップ感を意識しすぎるお客様もいらっしゃいます。しかし、要は素材は「綿」なんですね。
私の頭の中の単純な素材の階級表(笑)は、
カシミアやシルク>ウールやリネン(麻)>コットン(綿)>化繊
でございます。
なので、ベルベットやウィンターコットン、コーデュロイなどは、ガンガン着た方がいいんです。

ということで、今シーズンも、
①コットンなので見た目より暑くない季節先取りお洒落。
②パーティーウェアにも使える。
③カジュアルでもガンガン着れる。
この便利なベルベットのジャケットを
BESPOKE(仮縫い付き・ハンドメイド)・・・¥130,500
SARTORIA(パターンメイド)・・・・¥59,800 でお仕立ていたします!
皆さまのベルベットのオーダー、心よりお待ちいたしております。
【今日の格好】真夏の外出には、純白の麻パンツを!!
2013年7月14日
7月中旬なのに、毎日ミッドサマーな日が続きます。今年はきっと海辺のリゾートは大繁盛なのではないでしょうか?そういえばもうすぐ参議院選挙ですね。選挙の結果、安定した長期政権が出来て、1番目の矢と2番目の矢が、うまく的に命中したら、日本の景気も肌で実感できるほど回復基調になるのではないでしょうか?
・・・まあ、3本目の矢は、私のようなケインズ支持者からしますと、やらなくてもいいんんじゃないかな(笑)と、思いますが、「規制緩和!成長戦略!」とかまびすしく唱える、シカゴ学派の民間議員も影響力が強いので、ひとつ安倍首相にも踏ん張っていただきたいと、思うこのごろです。

そして、選挙が終わると夏休みに入ります。この九州最南端の地にも、多くの観光客の皆さまや帰省客の方々がいらっしゃいます。大いに鹿児島の夏を満喫していただき、景気を盛り上げて循環していただきたいものです。そして、鹿児島には、今では珍しくなった本格的なビスポークテーラー、「三洲堂テーラー」がございます。

9人の現役職人が、店内のアトリエの中で、毎日服作りに励んでおります。型起こし、裁断、仮縫い、ジャケットの仕立て、パンツの仕立て等、その様子や、仕上がったお洋服もご覧いただけます。お時間がございましたら、ぜひ皆さまお立ち寄りくださいませ!

といことで、「今日のスタイル」は、真新しい麻のジャケットと、この夏一番楽しみにしていた「純白の麻パンツ」です。さらしの白のパンツは、まさに「真夏の一本」ですね。
着ているほうも、気持ちが高揚いたします。
セントラルパークは陽光がまぶしく、座っていると、店のほうから職人さんがこっちを眺めています。「ほら、またやってよ」というあきれ顔が複数覗いています。

最後に、このパンツで歩くシーンを公開いたします。脚長効果を狙いましたが、物理的な制約もございます。しかし、歩く際に最も美しくなるように仕立てた当店のパンツですので、私の欠点を補ってもらえます。

当店は、申し訳ございませんが、明日14日・明後日15日と、2連休です。
16日・水曜日からは通常通り営業いたします。
皆さまの白いパンツへのオーダーを心よりお待ち申し上げております!
【今日のスタイル】THINK PINK FUNDRAISING PARTY
2013年7月7日
昨夜は、THINK PINK FUNDRAISING PARTY にデザインチーム、チーフの福留理恵子とともに出席いたしました。乳がん患者さんへの様々なフォローをされているNPO法人「あなただけの乳がんではなく」の、基金寄付のパーティーでしたが、華やかだけではなく、様々な事を考えるきっかけになった夕べでした。

なかでも、若くして二人のお子さんを授かりながら、乳がんを発症された元患者さんのお話は、胸に迫るものがありました。20年前、日本人の乳がん発生率は、32人に一人だったのが、なんと現在は15人に一人の割合とのこと。私も身内に乳がん体験者がおりますので、他人ごとではありません。

パーティーは盛会でした。200人以上の出席者がいらっしゃいましたが、男性も半数でした。男性への乳がんを感じてもらう、手作りのギフトはちょっと感動的でした。(これに関しては別途、ご案内いたします・・・)

スナップは、会場でのひとコマです。有名人の方、久しぶりにお会いした方など、沢山の方々と交流が持てました。

最後に、主催のNPO法人の理事長、相良様と並んでのスナップです。長く現場に携わってきた相良様ならではの、実感のこもる説得力あるスピーチをされ、男性である私も乳がんだけではなく、パートナーや自分自身の疾病について考える、いいきっかけになりました。

ちなみに、リネンのスーツ+蝶ネクタイ、バーバラ植村さんデザインのポケットチーフが、私のKey Colour=PINKでした。