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【今日のスタイル】 「Harris Tweedのだいじなコート」をお直ししました

2014年1月23日

三洲堂テーラーの 福留 です!

 

大寒を過ぎましたが、相変わらず寒いですね。・・・・ここ鹿児島も今朝は-3℃。快晴ですが、北風も冷たくて、厚手のオーバーコートが欠かせません。

 

私の愛用のハリスツイードのコートはかれこれ10年以上愛用しています。これは作冬、旧ブログにアップした写真です。この時も雪が降って、ハリスを引っ張り出した記憶があります。

 

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しかし、このコートも10年を超えますと、付き合いも長くなり、ちょっとマンネリ気味になります。

素材もハリスツイードだし、少しリフォームしようと考えまして、手を入れてみました。

 

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まず、釦をもう一つ追加しました。写真のように釦を留めるときは、襟を立てて着用します。

 

着丈は10cmカットしました。軽やかなハーフ丈になりました。

 

肩幅を詰めました。片方から1.5cmづつ詰めました。

 

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BESPOKEで仕立てたお洋服は、もともと「持ちがいい」上に、痛んだり飽きがきても、手直ししながら永く付き合えるのが特徴です。

 

 

そんなコートの直しに夢中になっていたら、タイミングよくこんな絵本が、新聞でも紹介されていました。

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シムズ・タバック著  「ヨセフのだいじなコート」 (ほんやくえほん)

 

内容は・・・・・・

ジョセフのオーバーコートが古びてきたので、その生地でジャケットを作った。

ジャケットも古くなったので、今度はベストを作り、スカーフ……と元の布地が小さくなり、しまいには小さなひとつのボタンになる。

ボタンを無くして次に作るものがなくなったジョセフは、「では、このお話を本にしよう!」と言う。

いつでも「無」からなにかを作り出すことができるのだ、と教えてくれる絵本。

 

この本、ちょっと感動しました!

私たちテーラーの仕事とは何だろう? という事も考えさせてくれる、楽しい絵本です。

 

 

思い出深い大切なお洋服の「お直し」は、経験を積んだ 三洲堂テーラー へご相談ください!

【英国生地】HieldのSoft TweedとDRAPERSのCovert

2014年1月10日

今シーズンからスーツやパンツのオーダーが入り始めた、英国のミルブランド「Hield」。

 

Hield Brothers社は1922年創業の英国の織物工場(ミル)です。

 

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以前もご紹介しましたが、今季から本格的なコレクションバンチブック(生地見本帳)が入荷しました。

ここにコレクションされる生地は、いかにも英国らしいソフトタッチのウールツイードです。

メランジ調の様々な色糸を使い、355g/mのやや重めのウーステッドに織り上げています。

 

生地自体が仕立てに協力してくれるような・・・という表現が適切なほど、生地に張りとコシがあるので、アイロンワークが効きます。仕立て上がった服は立体的にお身体を包見込みます。

 

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そして、横に並んでいるのはDRAPERSのCovert(カヴァート)生地です。

 

英国人が好むCovert Coatという種類のコートがあります。基本色がベージュ、素材はウールでツイル(斜め織柄)の入った生地で仕立てたテーラード・コートです。このコート、生地のウェイトも重く、フェイスがしっかりと織り上げられていて、多少の雨水なら弾いてしまいます。

 

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のCovert生地で仕立てるスーツやパンツも、上のHield生地のように、立体的な英国調仕上げに相性がいいです。

この季節だから楽しみたい、Hieldの生地は色合いと柄も豊富で、英国紳士服生地の良さを感じられます。

また、Covert生地も、ストレートな色合いではなく、斜め織の微妙な光の反射もあり、とても風合いの良い冬生地です

 

 

最後に・・・今日はGieves&Hawks生地のスリーピースのいでたちでした。なにしろ日中の気温が約8度、しかも冷たい疾風が吹いています。

 

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んなときのスーツは、この頑丈な英国製に限ります。

温かく保温し、生地の暑さは、風の侵入を防いでくれます。

ウェストコート(チョッキ)のネックの「くり」を高くしているので、なおさら快適ですね。

 

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今日はお客様から、Hieldの生地で三つ釦スーツのオーダーをいただいたので、こんな記事を書いてみました。

 

 

【一生物の定番品】カシミアのチェスターフィールドコート

2013年12月1日

当店仕立てのお洋服には、目立たぬところに仕立て日時や職人の名前が記載されています。この服は、「福留様、96年1月、大岡」 と読めます。

 

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これは、私物のチェスターフィールド・オーバーコートです。

 

生地はエルメネジルド・ゼニア、ピュアカシミア、460g/m。今から17年前、1996年に、今も職人として活躍してくれている、大岡源一が仕立てたコートです。確かこの時は1ヶ月後にイタリアのロロ・ピアーナ社に招待されていました。

 

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地中海性気候のイタリアですが、ロロピアーナの本社があるビエラ地区北部は、アルプスの麓でもあり、2月は当然寒いだろうと思い、急きょ仕立てた記憶があります。

イタリアの北半分を縦断する旅行では、このコートがとても役に立ってくれました。

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余談ながら、残雪の残るロロピアーナの本社地区より、その後の観光で訪問したヴェネツィアの方が寒くて、気温マイナス10度。さしものピュアカシミアも役不足で、南国育ちの身にはむちゃくちゃ寒い。

見渡すと現地の紳士淑女は皆、毛皮系のフード付きを着ていました。今ならダウンコートなんでしょうが。

 

それから17年、この季節は毎日このコートが役に立ってくれます。

 

5年前に一度、肩幅とウェストを補正をしましたが、ピュアカシミア生地の堅牢さと、仕立ての靭(しなやか)な強さによって、型崩れもせず、現役で使える私の愛用品です。これからも使っていくことでしょう。こういうものを「一生物」と呼んで差し支えないと思います。

 

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ピュアカシミアのチェスターフィールド・コート

BESPOKE(仮縫い付き・ハンドメイド)・・・¥280,000から

 

【Deep Autumn!】銀座と天文館で秋冬服を考える。

2013年11月21日

先週末は銀座4丁目にある、人気の着物店「銀座もとじ」さんで、コートフェアが開かれました。当店も「究極のコート」=二重回しインヴァネスコートと、男性用和洋コートをご案内させていただきました。

 

期間中ご来店いただき、オーダーをいただきましたお客様、心より感謝いたしております。

 

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今週の東京は最高気温15度位、最低気温7度ほどと、鹿児島の気候と似ています。

おおむね良い気候で、、さすがにクリスマス商戦を迎えつつある日本一の繁華街、銀座は大変な人出でした。

 

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出張から戻り、鹿児島空港に降り立ちますと、すっかり秋が深まっていることと、冷たい雨に出迎えられ、もうすっかり初冬の感覚です。

 

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当店舗の眼前に広がる中央公園のケヤキもすっかり色づき、奥に控える銀杏もこれからの色合いが期待できます。

 

鹿児島市内は銀杏並木が多く、その昔当店があった電車通りも、アーケードに覆われる前は銀杏の黄金色の落葉が舞い落ち、電車やクルマや人通りも多い繁華街なのに、秋だけは妙にメランコリックな気持ちになりました。私が子供時分は店舗の三階に住んでいて、往来を眺めながら、年末に移りゆくせわしない街並みを眺めていた記憶があります。

 

さて、寒くなるといよいよフランネルやツイードの季節ですね。

 

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「銀座もとじ」さんのコートフェアでは、ネイヴィーのフランネルのダブルブレストのスーツを着用していました。ストールだけを首に巻きつけるだけで、コートを羽織らなくても良いくらいの気温でした。

 

そして、鹿児島も朝は冷たくなってきましたので、フランネルのシングルスーツを着ています。

 

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そうするとタイはやっぱりウールを合わせました。これ、イタリアPrincipeのニットタイですが、一時期店頭に置いていて、とっても売れ行きの良かった商品です。

・・・もう、このシリーズの入荷は予定が無くて、こんなことならもうちょっと買い増しとけばよかった、と残念がっています。

 

シャツは珍しい、カリビアンコットンの赤いストライプ。なかなか他のスーツに合わせづらく、最近自信のないシャツの一つです(笑)。

靴はボルドーのスリッポンです。今日は一日店内にいますし、朝、ちょっと時間なく焦って出てきたし、いいわけのように紐無しの靴を引っ掛けてきた感じですね~。いやはや。

 

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皆さまにおススメする生地候補は、こんな感じです。右上から時計回りに、Poter&Harding GRENROYAL 435g/mのスーツまたはジャケット。下がSCABALのスコットランド・ツイード。左上はHolland&Sherryのカシミア入りコールテンです。

 

GRENROYAL・・・いいです! 各色揃っていますし、ウィンドウペンも入り方もゾクッとします(マニアックです)。

カシミア入りコールテンは、一時期のゼニアの十八番でした。人気があるのに止めちゃいましたので、H&S版をお勧めします。表面の畝がきれいです。贅沢です。ガンガン使うと膝がでてきます。しかし、服道楽に生きるのならここら辺は外せません。

 

ツイードは現物の英国製生地が揃っております。

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銀座でも天文館でも、こんな、秋から冬のひと時を楽しんで着用できる素敵な服たちを、肩にさらりとかけて、街を闊歩していただきたいものですね ♪