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【エッセイ】極彩色のEW&F 「SEPTEMBER」!

2016年9月5日

9月に入り、名実ともに「秋」がやって参りました。

 

9月の英単語は、セプテンバー(September)です。

 

 

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語源は面白い事に、ラテン語で「第7の」という意味の「septem」の語に由来しています。

 

しかし、「第7」がなぜ「第9」になってしまったかというと、ローマ共和国時代の紀元前153年に、それまで3月を年の始めとしていたのを、この年より1月を年の始めとすると改めたにもかかわらず、月の名称だけは変えなかったためということです。

 

 

 

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個人的に「セプテンバー」というワードを耳で聴くと、アメリカのソウルバンド「アース・ウィンド・アンド・ファイヤー(Earth, Wind & Fire・・・・以下EW&F)」の1978年の大ヒット曲「セプテンバー」を思い出します。

 

 

 

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↑ YOUTUBEにアップされています

 

 

ちょうど私が高校に入ってまもなく、私の家にアメリカから交換留学生のパメラという女子学生が3か月ホームステイすることになりました。

 

私も高校一年の男子でしたから、当然ですがホームステイにやってくるアメリカの女の子にとても興味がありました。

 

パム(パメラの愛称)がホームステイに来た時に私は驚きました。ブロンドで碧い眼、チャーミングな笑顔。何より驚いたのは身長が自分より10cmほど高いことと、横幅が私の二倍ほどあったことです。私の妄想していた(笑)思いはフェードアウトしていきました・・・。

 

それはともかく、陽気なパムは我が家の一員として3か月間ホームステイし、日本にも家族にもなじみ、楽しく過ごしていました。

 

 

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そのパムが毎日のように我が家のステレオで聞いていたのが、EW&Fの「セプテンバー」でした。

 

軽快なリズムとコーラスに乗って流れていくファンキーなビート・・・・アメリカのニューヨーク州からはるか何千キロも離れた鹿児島でパムは何を思っていつも「セプテンバー」を聴いてたのでしょうか?

 

ある日、この曲の歌詞の意味を教えてくれと訊いてみましたが、パムは自分で調べろと相手してくれませんでした。後から調べてみると、12月に9月の楽しかった愛の思い出を語っているようなセンチメンタルな歌詞でした。

 

鹿児島からアメリカへ帰る時、パムは立派な鹿児島弁をしゃべっていました。ちょっと歌手の「AI」さんのような感じです。35年以上過ぎて(!)パムは今はどうしていることやら。

 

しかしパムの事を思い出すと必ず「セプテンバー」のリズムが脳裏に溢れてきます。

 

 

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三洲堂テーラーには極彩色の生地サンプルも沢山ございます。

この南イタリアのカチョポリのコート生地ブックには、まるでEW&Fでも着ていそうなオレンジからブルーまで揃っています。

 

私も今年はちょっと派手な色合いのスーツやジャケットに挑戦する予定です。

 

 

 

 

 

【今日のアトリエ】ベテランから若手へつなぐ技術

2016年8月27日

FALL2016 SEASON IN !!

 

8月中の秋冬オーダーには各種特典がございます!

 

 

 

アトリエでまた新しい「修行」の一ページが始まりました。

 

「修行」を始めたのは、パンツ&ウェストコート裁縫担当の宮原です。

 

 

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高校を卒業し英国ケンブリッジの服飾専門学校で学んだ後、パリのトルコ人の仕立屋で見習いを経験した宮原は、3年前に当店に入社しアトリエに加わりました。

 

 

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すべての仕立て職人と同じく、修行のスタートはパンツを徹底的に仕立てる事です。

お客様にご満足いただけるパンツ仕立てをマスターした後、すぐにウェストコート(=ベスト、チョッキ)の仕立てを学びます。

 

 

 

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先輩職人の加治木が、宮原に本格的な仕立ての初歩から指導しました。明るい性格で普段は陽気な加治木ですが指導は厳しく、宮原を「がる(怒る)」こともしばしありました。

 

 

 

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加治木は宮原を指導すると同時に、超ベテラン職人の黒木からジャケット仕立ての技術を学び、現在ではお客様のお洋服のお仕立てで活躍しています。

 

 

 

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約3年パンツとウェストコートを作り続け、遂に宮原のジャケットの仕立て修行が始まりました。

ジャケット仕立てを指導する先輩は、もう10年活躍している大迫です。

大迫は裁縫士の故吉元から技術を伝承され、現在当店で最も難しい仕事を任されています。

 

 

 

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大迫は吉元譲りの「緻密」なきめの細かい仕事が得意です。

若い宮原が、吉元から大迫へ伝承してきた「縫製の技術」を習得し、店の戦力になるまでしばらくの時間が必要です。

 

 

 

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裁断士の伊達も、前任者の川路からおおよその製図や裁断の手法を伝授されました。川路が辞めた後、お客様にご迷惑をかけない為にも、猛勉強して現在の「裁断士」の腕を磨きました。

 

 

 

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店の歴史は流れつつ、その粋(すい)である「技術」は伝承され、現在の若手につながれていきます。

 

 

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代表の自分は、生地とデザインのプロフェッショナルであると同時に、彼らアトリエの職人たちが存分に腕をふるえるように仕事を創っていくことが使命です。

 

 

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ますます成長していく若手職人を一人前にするためにも、皆さま是非スーツをご新調される際は、「三洲堂テーラー」をよろしくご利用のほどお願い申し上げます!!

 

 

【新商品】英国がEU離脱を決めた日のダークブラウンスーツ

2016年6月24日

本日、英国民はEUからの離脱を国民投票によって決めました。

さきほど日本時間午後4時に、キャメロン首相は辞意を発表。

 

 

※紳士服発祥の地であり、紳士服飾の総本山である英国で起こったことを無視するわけにいかないので、本日も英国製品のご紹介となります・・・。

 

 

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※グレーが深まるほど離脱派優勢。逆にブルーは残留派ですから。スコットランドのEUへの親近感は同じ国家とは思えないほど意見が多様なんですね。

 

 

 

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ニュースは世界を駆け巡り、英国通貨ポンドは急落。危機に強い「円」が買われ、一時期1ドル100円を下回りました。いつものことですが、急激な円高でお決まりの株価急落となり、ニュースで繰り返し報道されています。

 

・・・・それにしても・・・日本経済も失われた25年を経て株価や為替に一喜一憂されることのない、「本来の強い経済」を取り戻さなくてはなりません。常識とは違い、驚くほど貿易依存度の低い日本です。こんな危機に臨んで財務省の妨害にもめげず、大規模な財政出動で内需拡大ができるかどうか・・・安部首相の決断次第だと思います・・・。

 

 

英国民投票:BBC「離脱勝利」を予想、ポンド急落

 

 

よろこぶ離脱派の面々。面白いのはこの時期=6月末でもウェストコート着てますねぇ~。いやはやさすがです。

 

 

 

英国のEU離脱派がリード縮小、2ポイント差=TNS調査

 

 

 

おっと話がそれました。

 

英国民は、EUというシステムに象徴される「グローバル経済圏」に見切りを付けました。EUの域内での移民の流入は、地元英国の労働者の仕事を奪い、実質賃金の低下をもたらしていました。このEU離脱問題は純粋に「経済」の問題です。

日本でも単純労働で移民を増やそうという動きがありますが、英国民を見習ってほしいものです。

 

 

英国民投票:EU離脱へ、金融市場大荒れ ポンド急落・円急伸

 

ということで、ポンドが確実に易くなりそうですから、来春頃の英国生地は少々値下がりが期待できますな~。三洲堂テーラーはその分をかならずプライスとして還元いたします(笑)!

 

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珍しい色合いのスーツが仕立て上りました。

生地は英国の老舗「テイラー&ロッジ(Taylor&Lodge)」のウール&モヘア(60%!)。

ダークブラウンすなわち「こげ茶」の逸品です。

 

 

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夏なのにダークブラウン?と思われる事でしょうが、モヘアが60%ミックスされていますから、その光沢感や上質感はハンパない凄さです。

 

 

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生地自体の弾力性も発揮され、しっかりとした立体的な仕上がり具合です。

 

 

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まさにこのスーツも「身体をすっぽりと包まれる」着用感です。

 

 

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限りなくブラックに近いダークブラウンスーツですが、ブラックよりもお洒落感が漂っています。中途半端な茶色よりここまで暗色になると、ブラウンながら華麗な雰囲気を出しています。

 

 

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ボタンは本水牛、ライニングは綺麗なゴールド。

背抜き仕立てが美しく感じられます。

 

 

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英国がEUから離脱してしばらくは騒々しいことでしょう。

しかし、ポンドが下落し輸出メリットが拡大していったら、地場産業も少しづつ拡大していくはずです。

 

英国伝統の毛織物業が発展していくことを、こんなニュースのさなかに願っててしまいました。

 

 

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参考プライス

Taylor&Lodge 60%Mohair&40%Wool 240g/m

スーツS上下・お仕立て上りプライス(税別)

SARTORIA(パターンメイド)・・・¥105,800.

 

 

【エッセイ】・・・・デニムスーツが「重版出来」?

2016年6月19日

昨日からタイトルをTVドラマに因んだものにしています。

 

この春シーズンのTVドラマは面白いものが多く、楽しませていただきました。

 

 

 

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特にドラマ「ゆとりですがなにか」は、10代、20代の頃、山田太一脚本の「男たちの旅路」、「ふぞろいの林檎たち」といった人間ドラマを観て育った私でも、見ごたえのある素晴らしい作品だと感じます。

 

 

 

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ドラマ「重版出来」は週刊マンガ誌の舞台裏で動く人間模様を丁寧に描いていて、最後まで飽きずに観れました。上記ドラマ2つが終わってしまうのはちょっとさびしい気がします。

 

 

 

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話は変わりますが、デニム生地を使ったジャケットやスーツのオーダーが増えています。デニムスーツのオーダーをいただくと、気分は70年代に逆戻りしてしまいます。

 

当時見ていたドラマでは萩原建一や松田優作、水谷豊といった俳優たちが劇中で一様にデニムの上下を着ていいました。もっともジャケットは「Gジャン」スタイルですから、かなりフラワーチルドレンな雰囲気(?)でした。

 

 

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三洲堂テーラーでは70年代当時からデニムスーツを仕立てるお客様がいらっしゃったようです。写真は最近仕立てたデニムスーツです。

 

 

 

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シンプルなシングル胸2個釦、サイドベンツのジャケットは、胸と腰にそれぞれアウトポケットを付けた、「スリーパッチ」スタイルです。

 

 

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ショルダーはシャツ袖仕様になっています。すなわち袖が肩の下に付いているカタチです。柔らかい着心地となめらかな動きを保証してくれます。しかもスポーティーなイメージです。

 

 

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一枚仕立てのデニムジャケットは、生地も頑丈ですからそのままゴロゴロ寝転がってもOKなへヴィーユーズ対応です。

こういうデニムジャケットは、目立つステッチも魅力の一つです。

せっかくなので、ステッチを入れて引き締めつつ、ドレッシーにしました。

 

 

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こちらは少し前に作ったデニムジャケットのサンプルです。

フラップ付きポケットが3つ付いた、かなりカジュアル感あるデザインです。

 

 

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こちらのジャケットにも、上襟に持ち出しのタブ飾りが付いています。

もともとはアウタージャケット用、荒天対応の防水目的の持ち出しボタン穴です。

 

 

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こちらは、身頃の内ポケットをジッパーで開閉するタイプです。

少しワイルドな感じですね・・・!

 

 

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こういったグレーやブルーデニムはもちろん、様々なデニム生地が入荷しています。

皆さまにもぜひ一度、デニムスーツにご挑戦ください!

 

 

デニム(ピュアコットン)

スーツS上下・お仕立て上り(税別)

BESPOKE(仮縫い付きハンドメイド)・・・¥178,000から

SARTORIA(パターンメイド)・・・・・・¥88,000から