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【パターンオーダー】ゼニアのエレクタ登場!冬のスーツ生地御三家?

2017年12月5日

最近は暖冬傾向にある・・・とはいえ今日も北風が強く朝晩は冷え込みが厳しくなっています。

 

洋服生地の世界では、西暦2000年頃まで秋冬物の生地と言っても、今の様なスリーシーズン物はあまり出回っておらず、打ち込みのしっかりした目付き300g/m以上の「冬生地」の出番でした。

ミユキ毛織やダイドーなどの国産一流生地も軒並み肉厚でした。

 

 

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あれから17年が経ち、今では秋冬物でも260g/m~290g/mほどの冬を中心としたスリーシーズン生地、しかもSuper100以上の細番手で織り上げた柔らかく艶のある素材が人気となっています。

カノニコ、フィンテス、デルフィノ、REDA,、トレーニョ等のイタリア大手ミル(織物工場)ブランドは軒並みその方向性で生地を量産しています。

 

 

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その反動からか、最近は英国製品にみられるような、Super80程度の太い糸を2本から3本撚り合わせた糸を縦横に織りこんだ、2PLYや3PLYなどのざっくりとした手触り感のある艶消し生地も増えてきました。流行に敏感なカノニコなどは、今シーズンのコレクションにも取り入れています。

 

 

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さて、ビジネスで使う上質な「冬のスーツ」を考える際には、条件がいくつかあります。

①ある程度の肉厚がある。少なくとも目付き310g/m以上のウェイトが必要。

②生地に光沢があり、ドレッシーな雰囲気も醸し出すこと。

この2つの条件を満たせる生地があれば、冬に着るクラシックな服になります。

 

 

 

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寒い冬に贈る当店のおすすめ生地は三種類です。

写真向かって右から、

①ロロ・ピアーナ(イタリア)、「ウィンター・タスマニアン」Super150ウール 340g/m

②エルメネジルド・ゼニア(イタリア)、「エレクタ」Superfine Australian Wool 310~360g/m

③テイラー&ロッジ(英国) LUMBS GOLDEN BALE 340g/m

 

 

 

 

この三種類の冬生地を選んでおけば、まず間違いなくクラシックかつ上質、とても高級感があります。

今回は中央のエルメネジルド・ゼニアのエレクタ生地で仕立てたスーツをご紹介いたします。

 

 

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濃紺に一見マイクロヘリンボーンの様な織り縞がはいっている、シックなエレクタ生地で仕立てました。

 

 

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シンプルにシングルブレスト2個ボタン、センターベントでお仕立てしました。50代後半のお客様は今までデパートの紳士服コーナーなどで、特にデザインも考えることなくスーツをご購入されてらっしゃいました。

 

 

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当店のパターンオーダー「SARTORIA」を着用するようになってから、「お洒落ですね~」「若いですね!」と言われるようになってきたとの事です。

 

 

 

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短めの着丈、ジャケットのジャストフィット感とフロントのラウンドカット、パンツも裾幅狭く丈もやや短かくして、お裾はダブル(カブラ)にされました。

 

 

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ただ流行を追うだけではなく、クラシックな雰囲気、立体的な仕立て、背広姿の男性美を感じるところなど、このSARTORIAの特長です。

 

 

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ボタンはナット型、ライニングは表生地よりやや明るいネイヴィーをお選びいただきました。

 

 

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ゼニアの冬生地、エレクタが持つ高級感あふれる仕上がりになりました!

この冬ぜひご愛用いただきたいものです!

 

 

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Ermenegildo Zegna ELECTA 310g/m Superfine Austaralian Wool

スーツS上下・お仕立て上りプライス(税別)

パターンオーダーメイド・・・¥104,800から。

フルオーダーメイド・・・・・¥224,000から。

 

 

 

 

 

 

【冬の装い】暖かいヘリンボーンのカシミアジャケット

2017年12月4日

ヘリンボーン・・・・ herringbone

 

 

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日本語のすぎ綾にあたる斜文織変化組織の織物,および柄の名称。

herringはニシン,boneは骨の意で,織模様がニシンの骨の形状に類似していることによる。

ほかにフィッシュボーン fishbone,アローヘッド arrowheadなどともいう。

 

 

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日本では杉綾(すぎあや)ともいいいます。スギの葉を並べたような形からこの名がつけられました。組織は変り綾織で,綾目が部分的に反対方向に走るので山形になる。

毛織の紳士・婦人オーバーおよびスーツ地をはじめ,綿,絹,人造繊維にも用いられる。

(出典:ブリタニカ百科事典)

 

 

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 英仏海峡から北海のあたりでは、ニシンがよく獲れます。

 

ちなみに英国の伝統料理、「Stargazy pie(星を見るパイ)」は、パイ生地の表面からニシンの頭が飛び出していて、上の写真のように、なかなか見た目厳しいのですが(笑)、とても美味しいらしいです。

 

 

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 また、非常に美味しいニシン料理の代表格として知られるのがキッパーです。黄金色に燻製されたニシン(ヘリンとは云わず「キッパー」と呼びます)にバターを溶かせばトーストとの相性も抜群。魚の産地や薫製方法によってキッパーにもランクがあるらしいです。ホテルによっては「Manx Kipper」(マン島産)など、産地にこだわるところもあります。

 

 

話がだいぶヘリンボーン柄から逸れましたが、・・・もう少し脱線いたします。

ちなみに私が載っている写真のシトロエンという車のエンブレムもこのヘリンボーンと似ています。

 

 

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このメーカーの創始者、アンドレ・シトロエンがまず手がけたのは自動車ではなく、V字型のミゾを持つ歯車(ヘリカルギヤ)の生産でした。 この事業で基礎を築き、1919年、最初のシトロエンの名を冠した自動車が誕生。シトロエンのシンボル「ダブル・シェブロン」は、この独特の形をしたギヤの形状から生まれました。でも、なんとなくヘリンボーンに似ています。

 

余談ですが・・・私は36歳の時にシトロエンの「エグザンティア」に初めて乗りました。途中で「C5」に乗り換え10年が経ちました。「ハイドロニューマティック」という何とも面白いメカにはまってシトロエンに乗り続けています・・・・。

 

 

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ということで、冬になるとよく使われるヘリンボーン柄。スーツにもこの柄は多いのですが、暖かいカシミアやツイード系のジャケットには、とくに好まれる古典柄です。

 

 

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今回ご紹介するジャケッはやや大きめヘリンボーン柄です。イタリアの生地マーチャント(問屋)、ドラッパーズ(DRAPERS)社のピュアカシミア、420g/m。こげ茶の濃淡で構成されたヘリンボーンジャケットは、身体を優しく暖かく包み込みます。

 

 

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冬のお出かけならハイネックやタートルネックのセーターを合わせてもいいし、シャツにネクタイ姿でもクラシックに決まります。

 

 

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合わせるトラウザーはベージュ系のものをお選びになりました。

この冬、大いにご愛用いただきたいお洋服ですね!

 

 

DRAPERS PURO CASHMERE 420g/m

ジャケット・お仕立て上り(税別)

BESPOKE(仮縫い付きハンドメイド)・・・¥440,000~

SARTORIA(パターンオーダー)・・・・¥198,000~

 

 

 

 

 

 

 

【パターンオーダー】晩秋のBIGIビル界隈にツイードジャケットが合う・・

2017年11月29日

 

11月も明日で終わりです。

ここ天文館の中央公園や照国表参道の並木路もすっかり秋色に染まりました。

桜やケヤキがこんなに美しく紅葉するものだと改めて自然の有様に驚いたりしています。

 

鹿児島は県木である楠を中心に常緑樹が多く、紅葉スポットが少ない地域です。BIGIビルに移転しちょうど10年ですが、この界隈の街路樹の美しい生命力だけは、素晴らしく思います。

 

 

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こんな紅葉の公園を散歩するなら、やはり季節もののツイードジャケットが欲しくなります。

 

 

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写真のジャケット、生地は英国W.BILL社のウールツイードです。

 

 

 

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バイアスに織柄が入ったグレイッシュネイヴィーに、ネップがランダムに打たれた素敵なツイード素材は、スコットランド北部のインヴァネス地方産です。

 

 

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シンプルなシングルブレスト、2個ボタンサイドベンツのデザイン。

 

 

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お客様はビジネスでもこのツイードをご着用したいとのことで、ポケットなどもアウトポケットでは無く、シンプルにされました。

 

 

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生地の風合いが素敵で、何と表現したらいいのか難しいほどです。

 

こんなジャケットを着て、散歩して疲れたら中央公園から西郷銅像の脇の素敵なコーヒーハウス、DINIZ CAFE(ジニスカフェ)に立ち寄って、フルーティーでコクのあるコーヒーと、マスターの母国で人気のブラジルプリンなどいただきたいものですね~!

 

 

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 DINIZ CAFE はコチラから!

 

 

 

ボタンは本水牛の艶消し。

ライニングは、こちらもブルーが少し入ったグレー系のキュプラです。

 

 

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この深い秋からついに冬が到来します。

寒く冷たい風から身を護る、スコットランドのツイードジャケットをぜひお楽しみ下さい!

 

 

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W BILL SCOTLAND TWEED 440g/m

 

ジャケット・お仕立て上りプライス(税別)

 

BESPOKE(仮縫い付きフルオーダー)・・・¥161,000~

 

SARTORIA(パターンオーダー)・・・¥85,400~

 

 

 

 

【コート】快適な着心地、ラグラン袖のハーフコート

2017年11月3日

ラグラン袖・・・

普通袖と違い、首の付け根から脇にかけてと、肩線を通り袖の先端まで縫い線が通る袖のことです。普通袖に比べ脱ぎきし易く、パッドが無い物も多く着心地が快適です。

 

 

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「ラグラン袖」という名前の由来には2つの説が存在します。

 

どちらの説にしても、初代ラグラン卿、フィッツロイ・ジェイムズ・ヘンリー・サマセット英語: FitzRoy James Henry Somerset, 1st Baron Raglan,)という英国陸軍の軍人の名前に由来しています。

 

 

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ラグラン卿は1788年生まれ、ナポレオン戦争期の英国の名将ウェリントン公爵に従い、公爵の姪と結婚しているほど親しい間柄でした。

 

 

クリミア戦争

 

 

ラグラン袖 誕生説その①

 

1815年のワーテルローの戦いで片腕を失ったラグラン卿は、戦後外套や軍服を着るのに苦労しました。そこで懇意の仕立屋に相談し、簡単に着る事が出来るコートをデザインさせました。

この時に出来た袖がラグラン袖であり、以降この袖を付けたラグランコートは、卿の個人的な思惑だけではなく、英国から世界中にファッションとして広がっていった、というものです。

 

 

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ラグラン袖 誕生説その②

 

1954年にクリミア戦争が始まると、ラグラン卿は英国陸軍大将としてロシアに派遣されました。戦場は冬になると非常に寒くなり、本国からの衣服の補給が途絶えがちの兵士たちは、寒さに体調を崩す者が続出しました。見かねたラグラン卿は戦場の後方に山積みされていたジャガイモ袋の底の両端を斜めにカットし、かつ首を出す穴を作って、寒さに凍える兵士たちに着せました。

このカットの方法と、後から急場しのぎで付けた袖のデザインは兵士たちに好評で、戦後の英国でラグラン袖として広まった、というものです。

ちなみにラグラン卿は1955年、祖国を遠く離れたロシアの地で戦病死してしまいました。

 

 

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ということで、①の説が今では有力なのですが、英国発祥の洋服の例にもれず、このラグラン袖のコートは戦争により誕生した意匠となります。

 

 

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この秋冬はラグランコートのオーダーが続き、私も検品試着を繰り返しましたが、最初に書いたようにラグランコートは、着る際にとても楽です。少し五十肩が出ている私には特に楽でした。

 

 

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このハーフコートは晩秋や春先用にお客様がオーダーされました。

生地はイタリアの、タリア・デルフィノ(TALLIA DELFINO)、290g/mのSuper130ウールです。

 

 

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チャコールグレーの中柄バーズアイが、風合い良くしっくりとくるコートです。

 

 

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先人の方々が色んな理由で考案したデザイン、時を経て次第に広がり洗練され、私たち現代の日本人にも愛される服となっている事が感慨深いものですね!

 

 

ラグランコート・お仕立て上りプライス(税別)

 

BESPOKE(フルオーダー・仮縫い付きハンドメイド)

 

・・¥140,000から

 

納期:約一カ月です