ブログ

【エッセイ】サイズ感、ズボンの裾巾と丈、どうする?

2018年7月22日

一口に「ズボン」といっても、なぜボトムズの中でもこの両足を入れる筒状の衣類が「ズボン」と呼ばれるようになったのでしょうか?

 

 

4

 

 

一説によれば、フランス語の「jupon」(スカートの下に履くペチコート)からきているそうです。しかし、日本人らしい発想で、「ずぼん!と足を入れる」から来たという説もあります。

 

私は案外、「ずぼん!と足を入れる」が真相かと思います。

これはロンドンの仕立街「Savile Row(サヴィル・ロウ)」が「背広」の語源になった、という擬音説と似ています。

また、その昔ヤンキーの皆さんが履いていた「ボンタン」や「ドカン」も音感がそのままズボンの名称になってると思われます。日本人の服に対する感性の一端がうかがえます。

起源をたどると面白い発見がたくさんあるものです!

 

さて、今日は最近のズボンの丈と裾巾のことについて述べていきます。

 

 

ambrosi (1)

 

 

またまたインスタグラムの写真で申し訳ありませんが、このズボンはイタリア、ナポリの有名なズボン専門メーカー「アンブローシ(Ambrosi Napoli)のサイトにUPされていました。

 

コメントはシンプルに「Our home style」。

彼らの基本スタイルは1タックのストレートのようです。股上もしっかり取ってあります。裾巾は約18センチほど、ただしほぼノークッションですね。

今はやりの「つんつるてん」の若い人向けズボンとは、少し違う大人の「スラックス」というところでしょうか。

 

・・・何故「スラックス」という名称かと言えば、英語の「トラウザーズ」がスーツと対のズボンを意味しているのと反対に、替えズボンなどのややカジュアルなズボンを「スラックス」と呼ぶからです。

 

 

 

f1

 

 

今日の私のズボンスタイルです。これはウール&モヘアの替ズボンをはいています。生地がしっかりとシャープなので、ノータック、裾巾18センチ、折り返し付き(以下ダブル)です。

 

 

 

f2

 

 

Ambrosi に比べると、ズボン丈が長くなります。どちらかといえば、替ズボンでもネイヴィーブレザーに合わせる為に仕立てたので、「つんつるてん」にならぬよう、靴下がおおっぴらに見えない丈に仕上げています。クッションもしっかりついています。

 

ブレイシズ(サスペンダー)で吊るのは、股上が安定するからです。常に一定のズボン丈を保ちたい方には、こちらがおススメです。

 

 

 

d1

 

 

こちらは30歳のスタッフ、伊達のトラウザーです。

股上はそれほど深くはない2本タック、ダブルにした裾巾は17.5センチです。丈は短くノークッション、完全にくるぶしが見えています。

 

 

d2

 

 

2本タックは、慣れてくると着心地もいいのですが、スーツやジャケットを着用すると、カタチが良く見えて好きだといっています。

 

 

d3

 

 

 

先週私が行った(笑)市場調査では、タック入りのズボンが増えてきたようです。ただし、裾巾だけは相変わらず18センチ位まで。丈もノークッションで仕上げているようでした。

 

少しずつタック入りのズボンが増えてくると、股上も必然的に深くなってくると思われます。

もともと「タック」はウェストとヒップの差を埋める為に考案された「折り曲げ技法」です。従って最近のヒップハングや股上浅のズボンとは、製図上うまく線がつながらないのです。

 

 

ambrosi (2)

 

 

例のナポリのAmbrosiは、タック入りのズボンが「正解」と述べています。

写真は2本タック入りズボンの股上です。

 

クラシックなスーツスタイルのトラウザーにはタックは相性が良いので、これからは皆さまも1本タック、2本タック、と入れていかれてもいいのではないでしょうか?

 

 

ズボン、トラウザーズ、スラックス、パンツ、パンタローネ・・・

 

同じズボンを意味する名詞なのに、表記がなぜ違うのでしょうか?

こちらは、次回のエッセイで述べていきたいと思います!

 

【エッセイ】サイズ感、袖とシャツ、長さとバランス

2018年7月21日

先週末、新宿伊勢丹のあるレディース・ブランドでショッピングに付き合いました。

 

 

そのブランド製の手持ちのワンピースを、近々参加予定のパーティーで活用する為に、アクセサリーと靴を追加で買おうかと思っていたのです。

 

ワンピースはシンプルなデザインです。

ボートネックでノーマルなフレア。生地が凝っていて、肩からバスト周りは紫のスパンコールが付いています。全体的にはグリーン系ブルーベースの生地に、濃いベージュのペイズリー柄が乗っています。ややアフリカンなプリミティブな印象です。

 

 

8

※写真はイメージです

 

 

そのブランドショップには数名の女性スタッフがいたのですが、一人だけ存在感ある男性スタッフがいました。

彼はそのブランドのメンズのジャケットやパンツをゆったりと着ていて、いい雰囲気をだしていました。

 

女性スタッフと話しながら、ワンピースに合わせるネックレス、パンプスがほぼ決まったところで、その男性スタッフがアドバイスしてきました。

 

 

彼が言うには・・・

 

ワンピースはボートネックになっているので、パーティーならネックレス系のアクセサリーは不要。

 

イヤリングもかつてシャネルが言ったように「1ピース外す事が大切」なので、この基本ゴージャスなワンピースには不要。

 

購入を決めていたそのブランドのネックレスを、スタッフ自らが買わなくていもいですよ、と断言されて驚きました。

 

靴に関しては、チョイスしたオレンジ基調に金糸と黒の生地が混ざったパンプスは、ワンピースにピッタリ合うと思う。しかし、そのままではとても保守的になってしまう。落ち着きすぎないように、ワンピースと靴の間にデニムパンツを履いてもらう(!?)といいます。

 

そのデニムも当初選んだジャストサイズから、さらに2サイズアップして、腰で履かせました。

 

そうすると内側の縫い線が綺麗に落ちて、歩くとデニムがゆったりと泳ぎます。それがこのブランドのデザイナーが考えるコンセプトなんです、とのことでした。

 

 

RTW Paris Winter 2017

※写真はイメージです

 

 

さらに合わせるべきバッグなどもアドバイスをもらいました。

 

コーディネートの話が面白く的確なので色々と話すと、彼の祖母は私も知っていた有名なBESPOKE TAILORのご出身でした。

 

ジャストサイズを守るBESPOKE TAILORの世界とは価値観の全く違う、ゆとり感ある現在のブランドが好きで、そのブランドのスタッフになったとのことでした。

 

 

私たちが扱っているスーツの世界では、基本となる価値観が伝統的に積み上げられていて、あまり逸脱する事はありません。

 

しかし、お客様をより良く魅せるスーツスタイルが必ずあるはずで、そこにお客様とともに到達する事が私たちテーラーの使命です。

 

 

 

少し前に、私がフォローしているインスタグラムのアカウントで、英国の高級シャツ&ネクタイ専門店「ターンブル&アッサー(Turnbull&Asser)」が、面白い写真とコメントをアップしていました。

 

 

0-1

 

 

シャツの袖はジャケットの袖から、どれくらい見える事が正解なのかをターンブル&アッサーが論じていいます。

 

「シャツの袖はスーツの袖口から、シャツカフス幅の1/4から最大1/2、出ているべきです。これ以上でもなくこれ以下でもありません。」

 

 

 

cf (2)

 

 

 

一方私は今日このようなシャツの長さで着ています。

普通に手を伸ばすと約1センチほどカフスが見えます。腕を曲げるとカフスが約1/3出てきます。

 

 

 

cf (1)

 

 

 

どうやらターンブル&アッサーの主張するシャツ袖丈の方が、少しだけ長いようでが、彼らは以下の写真もアップしていました。

 

 

Image-1

 

 

Image-12

 

 

 

 

あまり変わらないようです。

 

 

英国生まれのスーツは、18世紀からつい最近の50年前までは、貴重品であり高級品でした。

 

着る人の汗や汚れを付着させる事が無いように、シャツの衿とカフスの上に貴重なジャケットは乗りました。だからジャケットの袖が直接素肌に触れないように、袖丈を長くしています。

 

最近は袖丈をむやみに長くする男性は減りました。基本に戻ってきているのでしょう。

 

 

1

 

 

スーツスタイルの場合、様々に変化するレディースファッションと違い、ストイックな数字の世界でバランスを取ります。

そして、シャツやネクタイ、チーフについてもベストな選択を考えなくてはなりません。

 

 

IMG_6501

 

 

しかし、伊勢丹で話した男性スタッフとの会話を思いだすと、ファッションの世界の「プロフェッショナル」と巡り合うことで、自分の世界も広がることを再認識しました。

 

さて・・・

明日は、パンツの丈について考えてみようと思います。

 

 

 

 

【インスタ】ネクタイについて・・・

2018年6月3日

当店スタッフ、福留理恵子のインスタグラムをご紹介いたします。

 

よろしければのぞいて見て下さい!

 

 

アカウント名:

 

rieko_bespoke_tailor

 

 

 

IMG_8084

 

 

中学生の頃、父が紫色のネクタイの付いている からし色のシャツを買ってくれて、締める 練習をしました。

 

そんなシャツを、子供の頃は気恥ずかしく思っていました。でも父は私に似合うと思って 買ってくれたのかな・・・。それが今は嬉しいことです。.

 

 

IMG_8014

 

 

最近オーダーした、台襟の高いシャツを着たら ネクタイが締めてみたくなりました。

 

 

IMG_8074

 

 

その昔 クロアチア兵が首に巻いていたスカーフが起源のクラバット=ネクタイ。ルイ14世を守る戦場で士気を高める赤いクラバットを見てみたい・・・。

 

今に至るまでネクタイは、男性のシックな服のトーンに 唯一色柄の遊びの出来るポイントです。

 

 

 

IMG_8013

 

 

私的には、クールビズは ちと つまらない。

 

今週は新しい夏のネクタイが入荷します!

SCABAL&FAIRFAX、どちらも素敵です。

 

暑い夏、シャツにネクタイを締めている男性の姿・・・。

 

ネクタイは男性美の一つだと思いませんか?

 

 

【エッセイ】VIPフェアも大盛況で終了・・そして夏が来ます!

2018年4月17日

いよいよここ日本のディープ・サウス、鹿児島の名物ともいえる「燃えるような新緑」の季節になりました。県木である楠(くすのき)は、この季節に新緑に生まれ変わります。目に鮮やかなフレッシュグリーンの生命感に圧倒されます。

 

 

IMG_5116

 

 

いよいよエアコンが効き始めた店内では、窓外から照り返す新緑の光の中で、今日もBESPOKEの打ち合わせが始まりました。

 

 

02

 

 

オーダーシャツとスーツのVIPフェアも盛況のうちに終了しました。

 

今回は特に、アイリッシュリネンのスペンス・ブライソン(SPENCE BRYSON) の麻シャツがメンズ、レディスともに大人気でした。

 

 

1

 

 

初期オーダー分が少しづつ仕上がってきました。

お仕立て上がりプライスは税別¥22,000ですが、十分価値ある一枚になります!

 

 

4

 

 

 

急に初夏の様な気候になってきたおかげで、春夏スーツやジャケットのオーダーが増えてきました。ラックには仮縫い待ちのスーツが並んでいます。

 

 

5-01

 

 

先週は県内一円の建設業関係の若手の皆さんで作る会で、「スーツ着こなしの基本」というテーマで講師を務めてまいりました。

 

 

1

 

 

業界の若手のみなさんもスーツにご興味がある方がとても多く、熱心に聞いていただきました。

 

 

2

 

 

 

勉強会の中で、10代~40代の男女が選んだ、「2017年度・スーツの似合う芸能人ベスト10」の話をいたしまして、1位~3位をメンバーの皆さんに当てていただきました。

 

 

ちなみにランキング内容は・・・

 

10位・松田翔太、 9位・綾野剛、 8位・松坂桃李、 7位・向井理、

6位・染谷将太、 5位・小栗旬、 4位・岡田准一

 

となっています。いかにも10~40代の「男女」が選んだランキングだと思います。

 

気になるベストスリーは・・・・

 

第3位・鈴木亮平

 

Rk3

 

 

 

第2位・伊勢谷祐介

 

rk2

 

 

 

第1位・ディーンフジオカ!

 

 

RK1

 

 

 

となっています。

第一位がディーンフジオカ・・・・というところが、このランキングならでは。

 

私なら、現在の日本人タレントでスーツが最も似合う方は、渡辺謙さんだと思います。

 

 

rk0

 

 

 

勉強会が終わった後は、懇親会になりました。

様々な話で盛り上がり、記念に一枚いただきました。

 

 

 

4

 

 

 

 

若手が増えつつある当店アトリエでは、最もベテランの黒木が20代のお客様のスーツの仕上げにかかっています。

 

 

6

 

 

裁断士の伊達と52歳の年齢差がありますが、クラシックなスーツをお客様にお届けしたい想いは一緒です。

 

 

96A0493B-8C88-4C7F-A1C5-6B7C07D2FA49

 

 

いよいよ夏物の本格的なシーズンになりました。

 

皆さまのご来店を心よりお待ちしております!