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【新作品】クラシックで艶があるダークスーツ登場!

2016年5月7日

「クラシック(CLASSIC)」という単語を耳なりに聞くと、想起するのは「クラッシック音楽」や「クラシック・カー」などの「古典派」のイメージではないでしょうか?

 

 

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CLASSIC・・・・辞書によると以下の意味があります。

 

①(芸術品や工芸品において)一流の、最高水準の、典雅な、高尚な・・

②古典的な(特にギリシャ・ローマ時代の古典)・・

③流行にとらわれない はやりすたりがなく伝統的なスタイルの・・

 

 

私たちの業界、特に紳士服に関わる世界で「クラシック」と呼ばれるのは、辞書の①または③の意味で使われる最高のほめ言葉です。欧米でスーツを着ていて「You look classic!」などと御世辞でも言われると嬉しくなります。

 

 

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私たちの目指すスーツは「クラシック」でなきゃならない、しかしもう一つ欲しいものが「艶」感です。

 

出来上がった服がいくら上品で流行にとらわれない正統派でも、服を着た際に男性なら男性の、女性なら女性のほのかな艶感が漂わなくてはなりません。

ほのかな艶、「色気」と言ってもいいでしょうが、これは服を着た際に漂う何とも言えないその人の魅力そのものです。

 

 

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モデルではないから、艶感や色気なんて俺には無理だよ・・・と思われるならファッション誌のグラビアを見てください。

 

 

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すばらしいボディの白人モデルがカッコよく服を着こなしていますが、リアリティや「色気」が感じられるでしょうか? 

 

私は子供のころからファッション誌のある世界で育ちましたが、今までグラビアに色気を感じたことはありませんでした。

 

 

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本来の仕事として、彼らは着ている服そのものを宣伝する為のイメージを作ろうとしているので、むしろ色気は抑え気味です。

 

面白い事に本当の色気は、その服をお金を出して買ったりオーダーしたりして着用するお客様からしか漂わないものです。

 

 

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・・・・ということで、エルメネジルド・ゼニアのトロフェオ(TROFEO)生地で仕立てたスーツが完成しました。

 

構造的な織りの模様が見る角度によって変化する美しい生地です。シンプルに2個釦センターベントでお仕立てしました。

 

ウェストからバストへかけての綺麗なドレープが、着用するお客様の魅力を高めます。

 

 

 

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胸ポケットから覗いているチーフは、ライニングのペイズリーと同じ生地です。

 

ポケットの袋生地を引きだすとポケットチーフになります。オーダーメイドはこのような工夫が出来ます。

 

 

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ボタンはゼニアのオフィシャルですが、このペイズリーは英国LBD社のコレクションです。

 

 

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三洲堂テーラーは、標題のような「クラシックで艶がある」スーツを常に心がけてお仕立てしていきたいと思っております!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【おススメ】デニムをオーダーするなら三洲堂テーラーへ!

2016年4月9日

「デニム」の語源はフランス語「serge de Nîmesセルジュ・ドゥ・ニーム」であり、「ニームの綾織り」といった意味の表現です。

 

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生地の名称は、産地の名で呼ぶ習慣があるので、この表現「serge de Nîmesセルジュ・ドゥ・ニーム」の後半(「ニームの」「ニーム産」という意味の部分)だけを残す形で短縮され、「denîmデニム」という表現が生まれました。ニームは古代ローマから続く伝統ある街です。市の中央にはコロッセオがあり、街の象徴になっています。

 

 

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またこのセルジュ・ドゥ・ニームと呼ばれる生地はイタリアのジェノヴァから各国に輸出されました。

産地の「ジェノヴァ」を指す表現は、中世ラテン語では「Genua」と呼ばれ、当時のフランス語(中世フランス語)では 「Gêneジェーヌ」でした。この中世フランス語「Gêne」が英語に入り、「jeanジーン」という表現が生まれたのです。

 

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「デニム」の語源がフランスのニーム市の由来、という事はTVなどでも紹介されましたが、「ジーンズ」の語源もイタリアのジェノバだったんですね。

 

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ジーンズのパンツの事を、日本では「ジーパン(Gパン)」と称してますが、米語のJeanをジーンと呼び、その頭文字を音感から「G」にしていますが、中世フランス語的には正解という事になります。

 

 

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デニムはゴールドラッシュに沸くアメリカで、リーバイ・ストラウスらにより、労働者の服として爆発的に売れ、全世界に普及していきました。

昔は若者が愛するデニムでしたが、現在はあらゆる世代の方が愛用しています。

 

 

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私たちBESPOKE TAILORでも、デニム生地でスーツやジャケット、パンツ等のオーダーを頂きます。

通年愛用されるデニム生地も、春夏と秋冬では生地の厚さが違います。

こちらのジャケットは、300g/mのデニムです。このウエイトは「春夏物」にカテゴライズされます。

 

 

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ミドルグレーのデニムは、カジュアルなスリーパッチポケットで仕立てました。

 

カラーには「タブ」と呼ばれる形状の持ち出しボタンホールが付いています。のど元を締めるわけではないので、単なるデザインの一つではあります。

 

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カジュアルといいいますか、ややワイルドな感覚のデニムジャケットなので、当然一枚仕立てにしました。

ただし、「すべり」を良くしたいので、背裏と袖裏は付けています。ここは自由に選択できます。あくまでも全て一枚仕立てにされる方もいらっしゃいます。

 

 

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生地はイタリア、ナポリのマーチャント(問屋)、カチョポリのデニムコレクションを使いました。カチョポリは春夏から秋冬まで様々なデニムを扱っています。

 

 

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当店ではカチョポリはじめ、ゼニア、ロロ・ピアーナから無名のミルブランドまで、幅広くデニム生地を取り扱っています。

 

 

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素材は基本的にピュアコットンですから、細番手のウールなどに比べ、生地自体のプライスもリーズナブルです。BESPOKEの入門生地としてもおすすめです。

 

また、オーダーシャツもデニム生地をご用意しています。

とてもよい雰囲気で仕上がるので、人気のアイテムです!

 

 

皆さまも「デニム」で始めるBESPOKEの愉しみ、ご体験してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

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考価格

BESPOKE(仮縫い付き・ハンドメイド)プライス

スーツS上下・・・・¥160,000から

Sジャケット・・・¥120,000から

デニムパンツ・・・¥50,000から

 

SARTORIAパターンメイド

スーツS上下・・・・¥74,000から

Sジャケット・・・¥58,000から

デニムパンツ・・・¥28,000から

【新作品】人生の門出を飾り、伴に歩んでいくスーツ

2016年3月23日

3月末から4月は人生の様々な転機となる時期です。

そしてまた新しい人生の門出を飾るスーツが完成しました。

 

 

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お客様は今年大学をご卒業、これから社会人一年生となる方です。

社会に出て初めてのスーツ、ということで生地はダークネイヴィーの無地をお選びいただきました。

 

 

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端正なシングルブレスト2個釦、センターベントのシンプルなデザイン。

生地はロロ・ピアーナ(Loro Piana) Super130`s Wool 240g/m

 

 

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釦とライニングもシンプルにお選びいただきました。

釦は本水牛。ライニングもネイヴィーのプレーンです。

 

 

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仕立職人は当店ではベテランの域に達してきた大迫です。

かつての師匠の吉元譲りのきめ細かな手仕事が、服を立体的に着心地良く仕上げてくれます。

 

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どうかこの社会の大海に乗り出す若いお客様が、このスーツにより幸運と活躍を手にする事ができますように、お祈りしております!

 

 

参考価格

Loro Piana Super130`s Wool 240g/m

スーツS上下・お仕立て上り代金

BESPOKE(仮縫い付き・ハンドメイド)・・・・¥214000(税別)

 

 

ここから先は余談です・・・

 

人生で最初に仕立てるスーツの色は、ダークネイヴィをお勧めします。

これはスーツの母国である英国から日本へ世代を超えて伝わってきた習慣でもあります。

 

しかし、最近は「就活スーツ」という名称のブラックスーツを成人式に間に合わせて購入される若者が多くなっています。おそらく人生最初のスーツは成人式で着る人も多いでしょう。

 

たしかにブラックスーツは冠婚葬祭全てOKですから便利です。

 

「就活」に着る服は、学生、企業の採用担当、スーツ量販店の三者とも「黒」と決めつけているようです。

 

私が企業の採用担当者なら学生が着用しているスーツにも「個性」を汲み取っていきたいものです。「黒」一色の学生が沢山面接に来られても困ってしまうでしょう?

 

特に女子学生は全く同じ黒のスーツ、同じ黒髪のヘアスタイル、カバン、靴のスタイルです。昨日までお洒落にこだわっていた個性的でカワイイ日本の女子学生が、今日は全員同じ黒のスタイルになってしまう。

 

 

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これは何なのでしょうか?

 

世界を代表する経済大国であり、歴史も古く文化大国でもある誇れる「日本」ですが、こうした右へ倣え的な習慣に関しては、疑問を持たざるをえないですね。

どうか、学生のみなさん、なにより企業の採用担当者の方、それから量販店の方々、三者ともに意識を変えていきませんか。

 

「黒」は無難ですが、色も何もあったものでは無い。

ダークスーツなら濃紺やチャコールグレーでもいいですし、夏になってきたら明るいグレーでさわやかに就活すればいいじゃないですか。色が入ればネクタイやシャツ、アクセサリーもコーディネートが必要になります。

 

そんな事が面倒くさいので三者とも「黒」でいいんだよ、では国民自体の創造力が萎えてしまいます。スーツ初心者の学生本人も、親や周囲の人間も、自分の服装を相手がどのように受け取るか共に考えてみる。

 

また企業人なら、訪問してくる学生の服を「個性」として評価できる位の懐の深さがあってもいいじゃないでしょうか。

 

そんな事を、ちょうど自分の子供も「就活」中なので、ひしひしと感じる次第でした!

 

【裁断士日記】裁断士、伊達です。

2016年3月13日

三洲堂テーラーの裁断士 伊達です。

 

裁断士を任され、気がつけば、もう一年以上がたちました。

時の経過は、早いものです。

 

 

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前任である私の師匠は、色んな意味で厳しい方でした。

 

今思い返してみれば、教えてくれる事は全て師匠の職人としての自己の経験則に基づく、「身体で覚えている技」で、私としては中々理解に苦しむ事ばかりでした。

結果として自力で考えなくてはならず、まさに「技術は見て考えて盗め」の世界を痛感しました。

正直、私にとって、地獄の様な日々でした(笑)。

 

しかし、学ぶという事の難しさと大変さを改めて思い知らされた。

そんな日々でもありました。

 

 

 

本日は、「裁断士の仕事」とはどういったものか、少し簡単にご紹介できたらと思います。

 

 

 

まず、何よりも大事なことですが、お客様のお身体の「寸法」と「癖」をしっかり正確に”採寸”していきます。

 

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その際に私は、お客様の頭のてっぺんから足の先まで、舐めまわすかの様に、鋭い眼光を飛ばしながら観察しています。

時々ボディタッチも踏まえるなど、何やら嫌らしい感じですが、決して、そんなつもりはございません!ご安心を(笑)。

 

お客様の正確な寸法と癖を採寸する為には必要なことなのです。

 

 

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次に採寸したデータをもとに、”型起し”をします。

お客様お一人お一人のご体格など思い浮かべながら、最後は立体になる型紙を、平面から作り上げていきます。

 

この作業が私にとっての腕の見せどころです。

 

 

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そして、いよいよ生地を切る「裁断」の作業に入っていきます。

型紙を配置する場所など、この作業では、神経と精神力をフル活用しています。

 

なにしろ当店の生地はとても上質で高額品も多く、間違いがあってはならない世界です。

 

 

 

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次に、「仮縫い」の着せ付けをします。ここで自分が型起こしをした結果が合っているのかが試されます。緊張するひと時です。

 

無事仮縫いが終了したら、そのデータをもとに型紙と生地の「補正」をします。

 

補正済みの生地と、仕立ての要点をまとめて、縫製士の職人さんにバトンをつなぎ、上着とズボンの職人さんがそれぞれ本縫い作業に入ります。

 

その他、細かい仕事も沢山あります。

簡単な説明ではありますが、仕事の大きな流れとしてはこんな感じです。

 

 

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まだまだ、経験知不足ですが、私、裁断士伊達は、誰よりもお客様の事を考えながら仕事をしています!

 

これからこの「裁断士日記」でアトリエの細かい仕事や、テーラーならではのトピック、またマニアックな事柄など、今後色々とご紹介していけたらと思います。

 

ご来店の折には、アトリエのガラス越しに作業をしておりますので、

今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

カッター伊達