ブログ

【技術講習】日本を代表するモデリスト・柴山登光先生の講習がありました!

2018年1月18日

モデリスト・・・聞き慣れない単語ですが、意味は以下のようです。

 

・・・・モデリスト(イタリアにおけるチーフ・モデリスト)とは、デザイナーと相対しながら、原型パターン作成から応用-試作サンプル-最終サンプル-工業パターン作成の全てに関与し、生産現場への指示・説明を行い、最終製品に対して品質・技術面で責任を負う立場にある人を言います。・・・(日本モデリスト協会HPより)

 

※写真はイタリア、サルトリアのNo1モデリスト、チェザーレ・アットリーニ。

 

 

9

 

 

 

日本のメンズウェア業界でモデリストと呼ばれる人はほんのわずかしかいません。

柴山登光先生は、その中でも知識と経験そして理論面でも最も優れたモデリストです。紳士服はもちろんシャツ、カジュアルウェアに至るまでご自身がデザインし、製図と型起しをし。補正と本縫製まで全てをマスターされています。そんな人を他に私は知りません。先生の著書「服づくり大全」は当店の「バイブル」です。

 

 

10

 

 

3年前に柴山先生主宰のメンズ物づくり塾で、製図を学ばせて頂いたご縁もあって、2日間にわたって当店にお越しいただき、集中的に技術指導をしていただきました。

 

 

8

 

 

まず三洲堂テーラーの物づくりの進め方、各スタッフの役割分担の確認を分析していただきました。よく「ガラパゴス的進化」などといわれますが、本当に自分たちは進化しているのか? 把握できぬままガラパゴス化してはいないか、今回も眼から鱗が落ちるようなご指摘をいただきました。

 

 

2

 

 

デザインと製図分野では、裁断士の伊達、レディス分野担当の福留理恵子を中心に、型紙をチェック、細部にわたり指導いただきました。

普段から柴山流で製図しているのですが、やはり補正と展開の仕方は先生のご指導により、見違えるような効果が出る事がわかります。

 

 

3

 

 

4

 

 

縫製は加治木、水迫の若手に加えベテランの黒木や薄窪まで身を乗り出し、一つ一つの縫製技術の改善と実技指導を受けました。服作りはほんのわずかに手を加えるだけでも、出来上がりが左右されます。

 

 

 

5

 

 

芯地や付属品の特製や使い方も、工夫とやり方で劇的に変化します。まさに生きている勉強です。

 

 

7

 

 

一つの疑問から次の疑問点が生まれ、技術の力で解決されていく。「技術には技術を持って当たる」当たり前ですが、先生の経験と理論から生まれる技術力は眼の前で成果が生まれるので、宝物のような時間になりました。

 

 

6

 

 

服づくりに携わる人について柴山先生は・・・

 

「・・・まずポケットや細部が出来上がるとうれしくなる、次にそのポケットやボタンホールの付いた大きなパーツが完成するともっと楽しくなる、襟が付き袖が付いて洋服のカタチが見えてくるとさらに気分が高揚する。最後にきちんとプレスした洋服が仕上がると、本当に嬉しくなる。この気持ちをいつも持って仕事をしている人。そんな人が服づくりの好きな人で、私もそうなのです。」

 

アトリエの若手職人が聞いていて眼が潤んでいました。

 

 

 

1

 

 

 

さあ、明日からこの2日間の貴重な経験を生かして仕事をすすめよう!

 

さっそくブラッシュアップした型紙で仮縫いです!

 

 

 

 

【レディース】エレガントなスーツならBESPOKE(フルオーダー)で!

2018年1月15日

開店10周年記念SALE開催中!

 

 

~1月21日・日曜日まで

 

 

ストック生地オーダー・・・20%OFF!

 

見本帳からのオーダー・・・10%OFF!

 

 

 

sale2017AW

 

 

 

三洲堂テーラーでは、レディースウェアは全てBESPOKE、すなわち仮縫い付きハンドメイドのフルオーダーでお仕立ていたします。

 

美しいレディース・スーツが仕立て上りました。ジャケットはショールカラーの1個ボタン。スカートは裾にかけてフレアを出しました。

 

 

1

 

 

生地はロロピアーナのSuper150`sウール(250g/m)です。

非常に深いダークネイヴィーをベースに、シャープなペンシルストライプが刻まれたエレガントな柄です。

 

 

7

 

 

 

お客様はご子息様の卒業式に合わせて、こちらのスーツをオーダーされました。生地を決め、デザインをお打ち合わせしているうちに、このようなショールカラーのジャケットとフレアスカートの組み合わせになりました。

 

 

2

 

 

デザインを決めたら仮縫いを作り、フィッティングです。

 

裁断士・伊達に加え、レディスチームが参加し、4人でお客様の着せ付けと補正をいたします。まずはスカートから。全体的な大きさやスカート丈、フレアの状況などお客様とお打ち合わせしながらいい雰囲気になるようにフィッティングをしていきます。

 

 

9

 

 

 

8

 

 

フィッティングが終わると裁断士が生地と型紙の補正をし、仕事は裁縫士の手にわたります。今回の担当はジャケット、スカートともに職人の水迫が担当となりました。

 

 

10

 

 

入社して3年が経とうとする水迫。手前味噌で申し訳ありませんが、大変緻密ないい仕事をします。今回仕上がったお洋服をご試着いただきましたが、とてもいい雰囲気に仕上がっていました。

 

 

3

 

 

 

4

 

 

立体的なショールカラーもうまく表現できていて、肩と袖の付き具合も申し分なく仕上がっています。お客様からもご満足いただけたようでした。

 

 

 

6

 

 

最後にアトリエチーフの福留理恵子と記念写真をいただきました。これからもこのスーツが様々なシーンでお役にたってくれればありがたいです!

【お知らせ】本日1月15日・月曜日は店休日です

2018年1月15日

本日、1月15日・月曜日は

 

 

店休日となります。

 

 

よろしくお願い申し上げます!

 

 

夜警

 

【フルオーダー】ハーディ・エイミスのシックなダークスーツ  

2018年1月14日

ハーディー・エイミス卿 (Sir Hardy Amies)は英国のデザイナーでした。1909生まれで2003年に93歳で亡くなりました。サヴィル・ロウに店舗を構え、紳士服。婦人服のオーダーからレディメイド(既製品)まで扱うブランドの創立者です。

 

※写真は80歳ころのエイミス卿。

 

 he3

 

戦前は英国陸軍情報部に所属し、対ナチスドイツのパルチザン運動を地下で指揮していました。その頃からファッションに興味を持っていたようです。

戦後すぐに自分のブランドを立ち上げ、サヴィルロウに自分の名前を冠した店舗を出店しました。後にエリザベス女王お抱えの仕立屋として英国王室御用達店の称号ももらっていました。

 

she 

 

 

私にとってハーディー・エイミス卿は、英国起源であるスーツの学術的な先生として尊敬する存在です。著書「イギリスの紳士服(The Englishman’s Suit)」は、スーツがいかにして今のスタイルになったのか、エレガントな装いの基本的な条件とは、サヴィルロウとは・・などなどとても面白くためになる本です。店頭でしゃべっているほとんどの豆知識はエイミス卿の受け売りだったりします(笑)。

 

 

HE1

 

 

また、亡くなる少し前にMensEx誌に掲載されたインタヴューでも印象に残るこんなフレーズがありました。

 

問・・・英国では、3つボタンスーツの釦は、普通どこを留めればいいのですか?

 

卿の答え・・・普通にスーツを着て生活する際に、スーツのボタンはどれを留めても大仰だね。特に座っているときは基本的にボタンは外します。どうしても礼儀正しくしなくてはならない場合は、ようやく真ん中1つ掛ける、というのがいいと思います。つまり、スーツを着るならいつも周囲に堅苦しいイメージを持たれない事が大切なのです・・・

 

 

1

 

 

ということで、エイミス卿の名前が由来の、英国製「HARDY AMIES」のスーツが完成しました。ハーディー・エイミスがミル(織物工場)に依頼して織った生地は、英国製のしっかりした打ち込み(310g/m)です。

 

 

3

 

 

ダークネイヴィーに3センチ間隔の濃いめのベージュの縞が入り、その間にはヘリンボーンの細やかな織りが入る、昔からの英国の凝った作りのダークスーツ生地です。

 

 

4

 

 

お身体が大きいお客様なので、肩周りバスト周りはある程度のゆとりを持たせて着心地良いようにお仕立てしました。

 

 

6

 

 

ボタンもやや大きめのサイズの練ボタン。ライニングは少し紫の入ったネイヴィーのペイズリー柄です。表生地がシックならばライニングはお洒落に・・・。英国的な考えですが、羽織の裏地に凝る日本人も気質が似ています。

 

7

 

 

ハーディーエイミスの生地は取り扱いが終わり、今は入荷しておりません。貴重な一着となりました。

久しぶりに卿の「イギリスの紳士服」を手に取ると、宝石の様な紳士服のスピリットがあふれ出るようです。ご興味のある皆さま、ご一読されてはいかがでしょうか?