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BESPOKEの世界 ~ アトリエの現場から

2019年6月12日

BESPOKEの現場を写真中心にご案内いたします

 

 

【No.1 BENTLEY DRIVING JACKET】

 

3年前、アメリカ大使館で開催された「SAVILE ROW AND AMERICA」展。

話題になった、高級車ベントレーの為の「DRIVING JACKET」のオーダーが入りました。

 

 

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※企画から仕立て工程は、このページ下部に詳細が記載されています。

 

 

【BENTLEY DRIVING JACKET 完成しました!!】

 

 

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正統派3つボタン、サイドベンツ

 

 

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ベントレーを象徴する「ダイアモンド型のステッチ」。

キルティングの上に立体的な視覚効果とともに入れてあります。

 

 

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背中のサイドに深く入れてあるインパーテッド・プリーツ。

業界では単に「ノーフォーク」と呼ばれています。

 

 

 

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ドライブやシューティングといったスポーツに欠かせない、腕を前に出す際に稼働域が広がる仕様になります。

 

 

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胸ポケットは斜めのフラップ、スナップ止め。

ふたの裏には、チェックのウール&カシミアをお付けしています。

 

 

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随所に隠れたディテールが存在します。

それを見つけるのも楽しみの一つです。

 

 

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腰ポケットは右側に一個のみ。

 

 

 

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生地はオーストリアの「ローデンクロス」。

 

 

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ようやく完成しました。

 

 

【インナー編】

 

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Driving Jacket のインナーは、キルティングが施されたウィンターコットン。生地はゼニア。風を通さない、美しいグリーンをご用意しました。

 

 

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ベントレーのオープンカーでも、風が身体に吹きつけます。

首元まで覆うインナーは必需品です。

 

 

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ジャケットから見えるフロント部分だけをプロテクトします。

 

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ジャケット側にも釦があり、インナーを外れないようにお取り付けすることが可能です。

 

 

 

 

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ようやくジャケット+ベストが完成しました。

 

「カーゴパンツ」を合わせてみました、

単体の写真は撮っていないので、お客様に履いていただきました。

 

 

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大きめのフラップ付き・パッチポケットが個性的!

 

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ヒップには、ベントレーのダイアモンドが燦然と光ります。

 

徹底的にこだわったジャケットとパンツになりました。

 

 

 

 

【No.1 BENTLEY DRIVING JACKET】

 

3年前、アメリカ大使館で開催された「SAVILE ROW AND AMERICA」展。

話題になった、高級車ベントレーの為の「DRIVING JACKET」のオーダーが入りました

 

 

製作は老舗テーラーの「ギーブズ&ホークス」。

アトリエでの企画から仕立てていくプロセスも公開されていましたので、デザインや細やかな仕様が比較的把握できます。

 

 

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ギーブスのアトリエにあるこのジャケットを、完全にコピーし、お客様のご体格に合わせてBESPOKEします。パンツは独創でドライヴィング・パンツを作ることになりました。

 

 

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ジャケットの品質を左右する要素、最も大切な生地は、オーストリアのローデンクロス(360g/m)に決定しました。

 

 

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お客様の型紙がありますので、そこからジャケットとパンツを型起こし。最初の仮縫いをいたしました。

 

 

 

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ジャケット、パンツともに仕立て職人の水迫が担当。

まずパーツを作り始めました。

 

ちなみにフラップ裏のチェック生地は、奥様がオーダーされたスカートの共生地を使っています。生地はDRAPERSのウール&カシミア。

 

 

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フロントもキルティングなどがあり凝っていますが、背中はインパーテッドプリーツが左右に入る、ノーフォークスタイル。

 

 

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裁断士の伊達が全面的に関わり、インナーのベストのプロトタイプを作ります。

 

 

 

 

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補正を加えて、仕上がりを確認いただくため「中縫い」をいたします。

その準備も出来ました。

 

 

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完成に近く見えますが、身返しなど内部は全くできていない状態です。

来週はフィッティングになります。

 

 

~(承前)

 

7/18 ジャケットは、中縫いのフィッティング。キルティングインナーベストの仮縫いをしました。

 

まずベストから。生地はゼニアのウィンターコットンをお選びいただきましたが、直接カットする前に、シーチング(仮縫い用の粗綿)でプロトタイプを作りました。裁断士、伊達の手によりキルティングが施され、肉厚のインナーベストが出来ました。

 

 

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インナーベストのフィッティングはうまく合わせることが出来ました。

シーチングでさえ、存在感がありますから、実際のウィンターコットンなら、さらに上質な雰囲気になると思います。

 

 

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インナーベストの上に、中縫い状態のドライヴィング・ジャケットを着ていただきました。

数か所補正が出ましたが、こちらも概ねフィットしていました。

 

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仮縫いには、担当裁縫士の水迫も立ち会わせました。

 

三洲堂テーラーはアトリエが店内にあり、職人からもお客様のお姿が判ります。仮縫いフィッティングに立ち会い、服の雰囲気やお客様のご体格、表情などたくさんの要素が頭に入ります。

 

 

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ドライヴィング・ジャケットとベストは、いよいよ来週から本縫いに入ります。

 

※ここから冒頭の【完成】に戻ります・・・

 

 

 

【No.2 BAL COLLAR COAT】

 

お客様から合コートのオーダーが入りました。主に春先と秋から冬の入り口に着るためのコートです。

デザインの概念は共通していましたので、生地選びにかかりました。

 

厚めのコットン、カバートクロス(COVERT)などの案が出ましたが、春コートの必要性が高い、とのことで、英国ウィリアム・ハルステッドのウール&モヘア2PLY(30%)、330g/mの「NAVIGATOR」生地をお選びいただきました。

 

モヘアの独特な艶があり、ザックリとした肌触りと質感・・・英国生地らしい風格が漂います。

 

 

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基本デザインは「ラグラン」で、スタンド・カラーにしたいとのことです。

 

 

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東京トランクショーの関連で、ホテルニューオータニで仮縫いいたしました。

 

 

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仮縫いフィッティングで、仕様やサイズが大幅に変更!

襟はバルカラー(ステンカラー)になりました。

 

 

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裁縫士はベテランの黒木が担当する事になりました。

 

 

 

●③アトリエ (7)

 

 

パーツ作りから作製開始です。

ポケット、背中や袖のベルトなど・・・

 

 

 

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 ・・・承前

 

 

パーツを作りつつも、芯の硬さやしなやかさ、襟の大きさなど裁縫士の黒木も、ほかの職人のサポートを受けつつ、数多くの補正をしました。

 

 

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コートのカタチになり「しつけ糸」を付けた仕上げ前の状態で、アトリエの責任者、福留理恵子により全体から各パーツのチェックをします。

この状態ではほとんど直しもなく、翌日最後の仕上げになりました。

 

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・・・・ということで、バルカラーのラグランコートが仕上がりました。

 

 

 

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詳しくは、ブログの新製品紹介コーナーでご案内いたします。

 

 

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お客様に納品させていただいた数日後、お客様の奥様から一枚の写真が届きました。

 

破顔一笑、とてもご満足されているご様子に、担当の黒木はじめ一同ほっと一安心しました。

 

 

 

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【ラグランコート編・完】 

 

 

 

 

 

 

当店は1930年から続くBESPOKE TAILORです。

 

店の棚に高く積まれたヨーロッパ製の生地、バンチと呼ばれる見本帳のライブラリーの中から、気に入ったものを選び、お打ち合わせし、採寸し、仮縫いと補正をして、職人が仕立てる、という工程を踏んで一着のスーツが出来上がります。

 

その服を着て何をするのか、どう過ごすのか、という事が重要になります。お客様が自分の楽しみのために誂える・・・テーラーの役割を伝承して参ります。
伝統のテーラーリング技術を進化させ、よりスタイリッシュかつ
最上級の服を御仕立ていたします。

 

 

 

三洲堂テーラーのモットー

 

あなたが着るべき服を
あなたにお届けします

 

BESPOKE TAILOR はまずお客様の着るべきお洋服を考えます。
主人公はブランドやメーカーではなく、お客様。
お客様がこれから進まれる人生の様々なシーンで、着るべきお洋服を真摯に考え、お客様とともに作り上げます。

 

 

①店内外観5

 

 

 

①店内外観 (2)

 

 

 

 

【BESPOKE・・・大人の世界】 第三回・師弟関係

 

三洲堂テーラーの洋服仕立て職人のほとんどは、入店し見習いをスタートとして、最終的にはジャケット、ウェストコート(チョッキ・ベストの事)、パンツの3点を全く「一人の手」で作り上げることのできる「マスターテーラー(Master Tailor)を目指します。

 

 

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しかし一口に目指します!・・・といっても、その道は覚えるべき膨大な技術、デザインと素材に対する理解、パーツごとの製図が身についてなくては、実現しない目標です。

 

 

③アトリエ (7)

 

 

 

従って、ズボンとウェストコートには専門の師匠が付き、ジャケットは別の専門の師匠が付いて監督しながら仕事を覚えます。

自然と弟子は師匠の技術をすべて伝承する事になります。

 

 

 

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※・・・手前が加治木、奥に黒木

 

 

現在三洲堂テーラーの縫製の屋台骨をになっている職人、加治木はアトリエの長老の黒木から約1年間みっちりジャケットの縫製を教わりました。教わった当時はもう一人女性の上着職人が在籍していたので、彼女からも技術を教わりました。

 

 

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黒木の服の特徴はダイナミックな立体感です。加治木はこのポイントを受け継ぎました。人のボディは立体的なので、ボリュームがある服は必須です。

 

今上着の縫製をマスターして間もない水迫も、加治木からこの立体的な服作りを学んでいます。

伝承される技術と服作りのコツみたいなものを、マスターから学びつつ、若い職人は今に生きる皆様の服を、旬のデザインと技術で作り続けています。

 

 

 

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この毎日服作りという厳しい山に挑む若いアトリエの職人達を、ぜひ応援いただければと思います!

 

 

 

師弟3

 

 

 

 

 

【BESPOKE・・・大人の世界 第二回】お洋服の補正

 

前回は裁断士(カッター)についての話題でした。引き続きアトリエのキーとなる「補正・仮縫い」担当職人の薄窪をご紹介いたします。

 

 

③アトリエ (6)

 

 

薄窪は今年73歳。15歳で私の祖父が経営していた当店に丁稚で入店しました。以来58年、私の代に至るまで熟練職人として在籍しています。

 

ズボンに始まり、チョッキ、ジャケットの職人として活躍、高度成長の多忙なアトリエを支えてもらいました。

 

 

③アトリエ (4)

 

 

現在はお客様からのお預かりするお洋服の補正、BESPOKEやプレ・ビスポークのお客様の仮縫いを準備しています。

 

オーダー専門店、特に当店の様な「BESPOKE TAILOR」となりますと、納品したお客様が10年、20年とご着用されます。

永い期間ご愛用いただくには、都度補修を加えたり、お客様の体型の変化や、流行の推移によりお仕立てした「服」のサイズやデザインを変えていく必要があります。

 

 

W直し

 

 

このズボンは最近ウェストを5センチ出しました。よく見るとその「跡」が判ります。

BESPOKEのズボンは通常7~8センチウェストを出す事が出来ます。

 

 

 

半胴直し

 

 

ジャケットもウェスト中心に身幅を4センチ出しました。

ちなみに肩幅も1センチ出す事ができます。

 

 

 

NKN

 

※お直しの「仮縫い」

大規模直しの場合、当店では仮縫いフィッティングは必須です。

お客様にお直し後のイメージを確認していただきながら補正をします。

 

 

 

英国伝来の縫製技術と仕様には、ウールが大変貴重品であった時代の名残があります。スーツは仕立て代、生地代とも高額でした。200年前の英国の質屋は軍服を高い金額で下取りしていました。

 

当時から戦後に至るまで、スーツは父親から息子へ補正を施して受け継がれる服であり、場合によっては祖父様の服を着ているお孫さんもいらっしゃいます。

随所に余裕分の縫い代が取られているのはそのためです。

レディメイドと違い、同じ生地でもBESPOKE TAILORの服は手で持つとやや重く感じます。

 

 

直し依頼

 

 

私たちは、お洋服を納品してからお客様とのお付き合いが始まります。

街のテーラーとはそのような存在です。

そこには薄窪のようなベテラン職人が存在するのです。

 

 

 

③アトリエ (5)

 

 

 

 

 

 

 

【BESPOKE・・・大人の世界第一回】

BESPOKE TAILORという仕事の中で、最も大切な「裁断士」の仕事をご紹介いたします。

 

裁断士(英語でCUTTER/カッター)の役割はひとえに、「お客様とアトリエのかけ橋」で、主に3つの大切な工程に携わっています。

 

①「型起こし」と「裁断」

②仮縫いフィッティング

③アトリエの裁縫士への指示

 

 

①「型起こし」と「生地の裁断」

 

お客様とお打ち合わせをし、採寸をしたデータをもとにお客様お一人づつ「型紙」を起こします。

採寸と製図は、三洲堂テーラーが提供するハウスメイドスーツの「基本」です。

体型はもちろん、年齢、ご職業、お役職、過去のスポーツ体験などの情報、お客様のご希望など、型紙を起こすには沢山の情報が必要になります。

 

 

②裁断士 (5)

 

 

 

②裁断士 (6)

 

 

リタイアしたベテラン裁断士によれば、生地の裁断はいつも最も緊張する仕事だとのことです。

 

ウールだけではなくカシミア、シルク、リネン、コットン・・生地にはそれぞれ「地の目」があり、カットする方向があります。

しかもチェックやストライプなどの柄物は「柄あわせ」が必要になります。

 

 

 

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「仮縫い・フィッティング」

 

裁断された生地を、ベテランの補正職人がしつけ糸で仮止めし、「仮縫い」服が出来ます。

お客様に仮縫いのお洋服を着ていただき、イメージ通りなのか、バランスはいいのか、デザインは想定通りなのか、ミリ単位で多数のポイントをチェックします。

大変重要な工程なので、お客様にもカッターシャツや靴を必ずご用意いただき、フィッティングをいたします。補正が必要な項目が出ると、型紙と生地を補正します。

 

 

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「裁縫士への指示とチェック、検品」

 

ジャケット、パンツ各部門の専門の裁縫士に本縫いの指示をします。チャコ(チョーク)で引いたラインを縫い上げるだけではなく、お客様の実像、全体のイメージ、ディテールなどを的確に裁縫士に伝えます。

 

 

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裁断士は、自分が服好きでしかも服を作った経験があり、なにより一着一着に責任を持って型起こしと裁断、フィッティングや補正が楽しくなくては出来ない仕事です。

 

 

 

⑤打ち合わせ2 (1)

 

 

 

また、フィッティングしながらの接客も大切な仕事の一つです。

まさにBESPOKE TAILORという仕事の中核を担う存在です。

 

スタッフ紹介ページはコチラです

 

 

裁断士は皆様からのオーダーによって、さらにスキルが鍛えられます!

 

オーダーを心からお待ちしております。

 

 

三洲堂テーラー

鹿児島市東千石町18-8BIGIビル2F

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